毎年のように訪れている黒部峡谷鉄道の終点、
欅平駅。
あるときは皆さんが画像でよく目にする
黒部ダムのものすごい放水の下に降りる所から始まる
下の廊下から十字峡を渡り、
あるときは剣岳の雪渓の沢を下って仙人池から
水平歩道を通っておりて来た、
黒部渓谷の深い山ふところの駅です。
上のふたつのルートは危険度と難易度が高く、
日数も5~3日間かかる難しいルートなのですが、
ここ数年続けて、難しいルートのほかに
トロッコ電車でこの秘境の温泉をゆったり巡るご案内もしています。
今年は
紅葉とすでに雪の積もった山とのフルコンボ!!!
私もこれは初めてで、
素晴らしい光景に見惚れてしまいましたです~~~
先週の台風で何日もの大雨、そして冷え込んだ後の晴天。
山の神様ありがとう~~!!!!
右から毛勝山と猫又山。
紅葉も、これからまっさかりという感じ。
立山にはのう、昔から
猫が年を経ると修行にいく山があってのう。
頭に手ぬぐいをかむって踊ったり、
開けた障子をするりと閉めるようになって、
尾っぽの先がふたつに分かれたら
猫又になったちうこっちゃ。
また別に、
トロッコ電車の中で室井滋さんが
名調子で説明してくれるには、
この下のネズミ返しの岸壁をネコもまた登れなかったということで、
猫又山と呼ばれるようになったとか。
不思議な事に地図で確認したら、
このトロッコの猫又駅の両側に猫又山がふたつ、
猫又谷がひとつあるのです。
そしてその隣にはなんと!
『猫の踊り場』(2217m)という名のピークが!!!!
にゃんとおおお
とってもネコは暮らせないだろうと思われる場所なのに、
なぜなのか興味しんしんです!!
さて、欅平から黒部川本流を分けて、
祖母谷川を1時間足らずで、秘境 祖母谷温泉(ばばだにおんせん)へ。
本当は大量の雨の影響で、
ブルーの水はややグリーンになっていたんですが、
これは大分落ち着いた翌日の写真。
トンネルをいくつも越えて、見えてきました!
祖母谷温泉(ばばだにおんせん)。
ここはものすごい高熱の源泉なので、
入ったら間違いなくヤケドで死ねます。
なのでやりたい人はスコップで川の近くの河原を掘るんですが、
これがものすんごく難しい。
ちょうどいい温度にするのは至難のワザで、
深さも腰がつかるぐらいにしか掘れません。
最初に温泉つくった人エライ・・・・・。
ちなみにこちらの宿は、
有名な剣岳源次郎尾根の名前の由来になった
佐伯源次郎さんのご子孫がやってらっしゃいます。
ガイドの先駆者、芦峅寺(あしくらじ)の皆さまのお話は、
知れば知るほどものすごいドラマです・・・
ちなみに祖母谷温泉という名前、
不思議じゃありませんか?
黒部奥山廻りといって、
このあたりの山を加賀藩が管理していた頃、
非常にハンサムなお侍さんがいらしたそうで。
この方女遊びが年とっても止まず、
ヤキモチ焼きの奥さんから唐松岳を越えて
長野まで逃げようとしたそうなんですが、
それに気づいた奥さんが追って来て、
この温泉に渡る鉄橋の手前でふたてに分かれる道を
違えてしまったそうなんですが、
そこで力尽きて亡くなってしまい、
お侍さんも餓鬼岳に向かう途中で亡くなったそうです。
そこで隣り合った沢が、祖母谷(ばばだに)・祖父谷(じじだに)と
呼ばれるようになったと。
すごい話ですね!
そしてもうひとつの超オススメは、
黒薙温泉(くろなぎおんせん)。
(※許可を頂いて撮影、掲載しています。)
昨年の黒薙川。
今回wwwww どーーーーーー
落ちたら死ぬwwww
ここは宇奈月温泉の源泉でもあり、
湯量・泉質ともに、今まで入った温泉のなかで最高でした!!!
お食事も地元の山菜や岩魚、季節のものと、
ご飯がとにかくおいしい。
トロッコから降りて、
エッこんなところから行くの・・・・?
たった20分のルートなんですが、
めっちゃアドベンチャー感満載です。
黒薙温泉の歴史はおよそ372年、
宇奈月の5キロ下にある音沢村の猟師やマタギ、
百姓の隠れ湯として、長い冬の間に人々が湯治に訪れていたそうです。
その後加賀藩の黒部奥山廻りの支配下になり、
慶応四年(明治元年)に旅館になってから145年余り。
建物は非常に堅牢で、いまの技術で修復は不可能なのだとか。
内湯は源泉100%で、肌がほんとうにつるつるになり、
お湯は透明でほんのりイオウのいい香り。
管理人さんがさまざまなお話しをしてくだることも
大きなこの温泉の魅力です。
昨年の欅平パノラマ展望台からの右から奥鐘山、
唐松岳と不帰(かえらず)、天狗の頭。
今年はまっしろに雪をかぶっています。
素晴らしいながめ。
黒部はこれから紅葉本番。
毎年時期は少しずつ変化しますが、
チャンスのある方には、ぜひ訪れることをおススメします。
いや~~~、
山と紅葉と温泉ってほんとに最高ですねえ~~~~。
トロッコ電車からの帰りの眺めです。
きれいやな〜〜