北海道阿寒湖の南西にある
雌阿寒岳(めあかんだけ)。
じつは阿寒岳と名のつく山は二つあり、
阿寒湖のすぐ東にある雄阿寒岳(おあかんだけ)と
この雌阿寒岳(アイヌ語でマチネシリ)が
あるのですが、普通阿寒岳と言ったらこの雌阿寒岳を指しています。
最も短い野中温泉コースは、
登りにかかる時間は約2〜2.5時間。
特に難しい場所もなく、日帰りで登れる山ですが、
強風や霧、また活火山のため、噴火警戒警報が出て登れないこともあります。
午前中のガスがどんどん消えていきます。
以前は登山口の野中温泉から山頂まで、
付いてくるというより、先に立って案内してくれる白い犬がいた時があって、
山頂に着くと「仕事は終わり」という感じで、
いつの間にか1匹で下まで降りていました。笑
可愛かったなあ
登るにつれて、
太陽の光と熱が雲を退散させて行くかのようです。
【火口が脆いので覗き込まないように!】
と注意書きがあります。
この山には数えきれないぐらい登っているんですが、
この時は赤池がすっかり濁って干上がっていました。
数年前の赤池と青池です。
一つの火口の中に全く色の違う二つの池があるのを、
他でいまだに見たことがありません。
本当は古い火口と新しい火口が重なって、大きな火口になっているようです。
雌阿寒岳の山頂です。1499m
ここを通り過ぎて少し下って行くと、
青池と阿寒富士の見える最高のスポットに出ます。
この時は朝から覆われていた雲が切れて、
最高の瞬間に恵まれました!!!
ここからぐるりと阿寒富士に登り、
オンネトーに下るというコースもとても良いです。
火口には噴煙が雲のように流れています。
火山活動が活発化すると、
この蒸気とガスが大量に吹き出し、
登山禁止となることがあります。
見事な噴火の跡ですね、
麓を覆い尽くす濃い緑に映えて、絶景です〜!!!
火口の際を、元来たルートで戻ります。
いつ崩れてもおかしくない感じですね。
素晴らしい眺めです。
樹海が本当に海のようです。
オンネトーが見えます。
刻々と色を変える、不思議な湖です。
雌阿寒岳の麓は、
美しいアカエゾマツの森となっています。
オンネトーは阿寒摩周国立公園内にあり、
湖水は酸性で、エゾサンショウウオとザリガニが生息しており、
湧出する温泉水から微生物がマンガン鉱物を生成する
陸上における世界唯一の【生きている鉱床】なのだそうです。
1985年頃にナイルテラピアとグッピーが人為的に放流され、
2000年に天然記念物の指定を受け、
駆除事業により根絶させた、全国で初の事例になったそうです。
※現在北海道の山は、全山携帯トイレ持参が義務付けられました。
登山口の野中温泉には、キレイなトイレがありますが、山中にはありません。
廃棄BOXもここには無いので、
万が一使用した場合は、野中温泉に相談してみてください。
野中温泉は以前は二つの入浴施設がありましたが、
一つは営業をやめている様です。
蔵王山もそうですが、
美しい火口湖はやはり特別な感じがして、
いつもとても惹きつけられてしまいます。