さていよいよ最終回。
鞍馬山のナイトウォークから、竹生島以外は
なぜか全て夜か巨石洞窟の地下世界の闇を歩く
という不思議な旅が続きました。
(決して狙ったわけではありません。えええ決して😅)
赤神山の山中にある太郎坊宮(阿賀神社)。
到着したときに、はっきりと見事な赤神山の三角錐の山容が、
暗くなった空に浮かび上がっていました。
暗闇でもわかるほどの、素晴らしい形の岩山です。
出来たら昼間に来たかったなあここ。紅葉の時期も美しいらしいです。
夜もとても良かったですが。
この赤神山に現れたのは天狗の太郎坊と言われていて、
皆さんご存知の天狗の像は、大きな鼻とうちわを持った大天狗の太郎坊と、
少し小さくてカラスの顔をした小天狗(カラス天狗)だと思います。
ちなみに太郎坊の弟の次郎坊は、京都の愛宕山とか、
鞍馬山に住むと言われているようです。(これが義経に兵法を教えた鞍馬天狗ですね。笑)
天狗と山岳修験道と日本の山は深く深く結びついていて、
ヨーロッパや海外の登山とは、全く違う成り立ちを持っています。
ギリギリ社務所でご挨拶して、この時は御朱印を頂けました。
太郎坊宮は表坂と裏坂の二つの参道があり、
まずは反時計回りで表坂から拝殿・本殿にご挨拶して、
少し戻って山頂に向かい、またぐるっと回って裏坂から下山しました。
(写真はちょっと順不同なところもあります。)
阿賀神社の本殿と拝殿は、岩壁に寄り添うように登る道に作られていて、
天空の参道とも呼ばれるなど、
途中の展望も素晴しく、その二つの間に夫婦岩があります。
暗くてよく見えなかったのですが、
お瀧場か池のようです。
左側が女岩、右側が男岩と呼ばれるそうで、別名は「はさみ岩」。
正直者でない人が通ると、挟まれてしまうそうです。
この奥に本殿があります。
幅は約80センチメートル。人ひとりが通れる感じです。
これも何か天の岩戸みたいですね。
本殿をお参りしたら、いよいよ山頂に向かいます。
龍神の御霊水から約20分ぐらい、しっかりした登山道をたどっていくと
赤神山の北峰です。南峰は御神域として、立ち入り禁止になっています。
立派な磐座です。
明るかったら素晴らしい眺めだったと思いますが、
夜景も本当に素晴らしい。
そして夜の山頂は特別です。
その昔、天智天皇や大海人皇子、額田王が狩をしたと伝えられる蒲生野と呼ばれた平野。
いにしえのその時も、赤神山はここにあったに違いないですね。
天の岩戸のような夫婦岩と言い、
これだけ際立った山容ならば、彼らの目に入っていないはずはないんじゃないかと思います。
岩の赤いところは辰砂(水銀朱)だということですが、
日本では丹生(にう)がつく地名は丹朱が産出される場所として有名ですね。
暗くてあまり良い写真がなかったのですが、
たくさんの見所があるので、
またぜひ明るい時間にゆっくり訪れたいと思っています。