おきらくごくらく。

山と自然。日常のあれこれの雑記ブログ。

人工股関節全置換手術(変形性股関節症)のアレコレ。

【レントゲン写真あります。閲覧注意でお願いします。】

 

Pixabay
 

日本では510万人いると言われている変形性股関節症

 

まさか自分がサイボーグになる日が来るなんて・・・!!!

 

(ちょっとカッコよく言ってみました)

 

 

いつか記事にしようと思っていたんですが、

事の始めは今にしてみれば10年前ぐらいだったと思います。

最初はキリマンジャロ登山から戻った時、

なんとなく股関節に違和感があるな・・・という程度でした。

その後だんだんと、時々ギクッと痛みを感じるようになり、

整形外科を訪れてレントゲン撮ったんですが、特に問題はなし。

 

そのあとは自分なりに色々調べたり、

股関節症状をうたっている治療室に行ったりして、アレコレ手を尽くしたんですが、

だんだんとこれは外科的手段を取らないと治癒しないのでは・・・

と焦りを感じるようになりました。

 

山の仕事の時は、股関節痛を誰にも知られないように、

早朝からトイレなどで晒しできつく固定し、

(骨盤の位置を正常に戻し、一箇所に負荷がかからないようにするため)

やがて痛み止めの服用とロキソニンの湿布が手放せない状態に。

 

治療師をやっていた経験もあり、

自分の状況がこのままでは回復の可能性がないと思うようになりました。

思えば震災からずっとこのだんだん悪くなる下降線の中にいて、

人生の全てにおいて上向きの決断が出来なくなっていきましたね。

いちばん心配だったのは、

万が一、仕事中にいきなりガクッとなって滑落なんてしたら・・・。

 

周りの状況や手術の様々な手配を少しずつ時間(数年)をかけて、

結構用意周到に段取って行きました。

 

大きな手術になりそうなので、(小学1年の時に大腸ヘルニアとかしかやった事がない)

どんな術式があるのか、治癒や予後はまた仕事が出来るようになるのかなど、

様々な情報収集を始めました。

 

幸いにして、父方の従兄弟に優秀な医学博士の医者が2人もいまして、

父の相続争いのゴタゴタで子供時代から一度も会っていなかったんですが、

なんと35年ぶりぐらいに連絡を取って相談に乗ってもらい、

とにかく専門の良い先生を紹介してくれるように頼みました。

 

私がその時希望していたのは骨切り回転術というもので、

たまたまTVで特集を組まれていたものを見たのですが、

人工関節を入れる事なく、骨盤を切って回転させ、(軟骨の負荷のかかる位置を移動させる)

自分の骨を移植し、軟骨を注射針でつついて軽く出血させて、再生を促すというもので、

1年後には普通に運動もできるようになっていた姿が非常に印象に残っていました。

これいいな!

しかも人工物を入れないというところが、その後のリスクも少ないのでは?

と思いました。

 

 

従兄弟の紹介してくれた先生はとても良い方で、

山の仕事をしてるという事も面白がってくださり、

精密検査の後、私が番組で見た広島の先生に、

検査結果を送って意見を聞いてくださいました。

 

その結果、

骨切り回転術は進行度が初期の段階でなくてはならないのと、

形成不全などによる角度のズレなどを治す(正しい書き方でなかったらすみません)術式のため、

進行期に入っていて、角度が正常の私のケースには、まったく該当しない手術だという事で、

人工関節全置換手術しか方法がない事が

はっきりしました。

 

 

2019年秋 悪化。夜横になっていても痛みで眠れない事も。

12月 先生に手術の決断を伝えて、手術日を決定。

   即日血液・心電図・歯科の検査。

 

この手術には虫歯の細菌や、白癬菌などの皮膚の細菌もあったらいけないのだそうで、

禁煙も言い渡されます。私は吸わないし、煙草の煙が大嫌いなんですが、

母親が超のつくヘビースモーカーで、副流煙が喫煙より悪いのだそうです。

お陰でかなり強く言えるようになりました。(笑)

 

 

2020年1月 手術ひと月前通院、全身MRI撮影、

      レントゲン撮影、麻酔科の担当医より

      ビデオ含め当日の段取りの説明と

      質疑応答。

      入院支援センターにて入院に関する

      あれこれ詳細と質疑応答。

2020年2月 入院・手術。 

 

MRI検査初めてやったんですが、音楽の流れるヘッドフォンしてもすごい音と圧迫感で、

ちょっと自己催眠に近いリラックス瞑想と深呼吸で切り抜けました。

気分が悪くなったらボタンを押せば中止出来ます。

これ苦手な人結構いるだろうなあ

パニックを起こしそう。

 

 ★手術2〜3週間前までに、「限度額適用認定書」を会社にいる方は会社に申請、

 そうでない方は健康保険の社会保険事務所で申請を。

 

 

入院は1週間の予定ですが、持病やその方の体の状態によって日数は違って来るようです。

(↑って聞いてたんですが、入院したら普通は3週間って言われて、

 私は11日で退院しました〜〜〜)

 

術後1ヶ月は杖が必要で、完治までリハビリは2〜3ヶ月。

半年間ぐらいは脱臼しないように気をつけること

夏までには元のように動けるようになりたい希望があったので、

冬のうちの治療を希望しました。

この先また災害や、日本の素晴らしい保険制度がどうなって行くかの

ちょっとした不安もあったので、(3割負担がどうなるかなど)

自分にとってはベストのタイミングと思いました。

万が一、親の介護などあったら動ける様になるまで時間がかかるため、

結構厳しい状況になると入院支援センターの方も言っていました。

親が今のところ元気だという事も、早めにしようと思った理由ですね。

(結局新型コロナウイルスが蔓延し、コロナの受け入れ指定病院になった事もあり、

 私の退院した後の3月以降の手術の予定はほとんど延期になったそうです。

 結局私の仕事も中止が多い年になり、タイミングが良かったと思っています。)

 

 

長期入院なんて大人になって初めてだったので、

実際何を用意したらいいのかよく分かりませんでした・・・。

 

入院のための持ち物

 寝巻き・タオル(病院にレンタルもありました〜!付き添いいないので助かる!)

 歯ブラシ、シャンプー・リンス、テレビのイヤホン、杖、

 インフルが流行っているのでマスク、カカトのある歩きやすい靴。

あとはコンビニや販売機、テレビのカード用のお金ですかね。

私はPCと小説を持って行きました。

 

入院初日は検査と最後の夕食(抜きだったかも?)、

2日目は朝から下剤、手術着に着替えて手術室に。

これから手術を受ける不安そうな若い女性や、大泣きしている小さな子にちょっとでも気分が軽くなるように、

「ぜんぜん大丈夫だよ〜〜〜ニッコリ波」を目で送って、

自分も手術台の上に。

全身麻酔初めてだったので、阿部サダヲさんのやってた麻酔医のセリフみたいに

本当に3秒で落ちるのか、それがちょっとだけ楽しみだったんですが、

先生の「これから軽い方の麻酔を入れますね〜〜」を聞きながら、

本当に3秒ぐらいで落ちてました。

 

で、やっぱり一番きついのはその後ですよね〜、

痛くて身動きどころか麻酔がかかっていて酸素マスクしてるんですけど

自発呼吸がうまくできなくて時々息が止まりそうになって焦りました。

一人で入院して一人で退院する予定だったんですけど、

なんと姉と母が来てくれて、

まだ麻酔で口がまわらない状態なのに矢継ぎ早にいろいろ話しかけられて(苦笑)

 

でも来てくれてありがたかった、

病院で見舞ってくれる人がいない人は、本当に寂しいだろうなあ

自分が世の中で不要な人間に感じてしまうよな・・・、

って思ってしまいました。

 

あと手術の晩がいちばん痛みがキツかったんですが、

痛みがある時に自分で押して点滴に入れる痛み止めがあるんですけど、

副作用で私は夜中に2度ほどひどい嘔吐がありました。

胃液しか出ないですけど。

 

 

で、これが焼場で最後まで残る私の人工パーツです。

シリアルナンバー入りのチタンの人工骨と、シリコンの人工関節を、

切り取った大腿骨から取った骨を再生のために差し込んで釘で留めています。

スゲー

(究極の個人情報開示ですね)

 

ちなみにこの写真は、空港で金属探知機に引っかかったときのために頂きました。

今の所は引っかからないので、大丈夫なもよう。

 

人工関節のレントゲン写真

人工関節のレントゲン写真

 

以前はこの手術を受けたら身体障害者手帳を受けたのと、

20年後に再手術しなければいけなかったそうなんですが、

現在の技術の進歩で死ぬまでこの関節は大丈夫になったのと、障害者認定からは外れました

再手術がなくなったのも、不安がなくなった大きな理由のひとつです。

 

正常な股関節と人工股関節

正常な股関節と人工股関節


正直手術から3日間は激痛で、

「これホントに歩けるようになるの・・・?」

って感じだったのと、自分でお手洗いにいけない状況だったので、

もう出来れば手術はしたくないですね。

先のことはわからないですが。

やっぱりお手洗いって、本当に人間の尊厳心と関わりますよね。

人にしてもらうのは本当につらい。

 

手術前にいろいろ人から聞いた話でも、

この手術を受けた60歳以上の方でも、フラメンコの先生を元気に再開していたり

といった話が勇気付けてくれました。

普段からの状況や、どんな風に体を使って来たかや健康状態によっても

当然違いはあると思うのですが、

この手術はやるなら早い方がいいなと思いました。

 

 

手術からようやく1年。

2月末ぐらいまで正直ちょっと不安定で、

今はまだ走ったりは出来ないんですが、

だんだんと悪化していくしかない負のサイクルから抜け出せたことは、

非常に大きな喜びです。

ただ同じように他の体の箇所も年齢を重ねていますので、

膝や腰椎、目や手など、

これからもっと注意深く、大事に扱っていきたいと思います。

だって死ぬまで付き合ってくれるのは、

唯一この体だけですから。

 

 

 

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