ジョー・マクモニーグルの名前をご存知でしょうか?
一時期日本のTV番組で「FBI超能力捜査官」という呼び名をつけられて
透視能力者に行方不明の人を探させるというのをやっていた中で、
たぶん最も有名になった一人だと思います。
実際は、「FBI超能力捜査官」なんてものはなくて、
彼は米国が軍事目的でソ連と対抗するために超能力者の開発研究をしていた
アメリカ陸軍の極秘プロジェクト、
「スターゲイト計画」の第1号の遠隔透視能力者の元軍人でした。
その能力は、リモート・ビューイング【遠隔透視】と呼ばれるもので、
アメリカ国防当局(DIA米国国防情報局)が研究開発した、
超能力による透視を行うための手法につけられた名称で、
この手法を身につけた人間が、遠隔透視能力者と呼ばれます。
したがって、生まれつきの超能力者や霊能者で透視が出来たとしても、
それは遠隔透視能力者とは呼ばれません。
あくまでトレーニングと体系化された厳格な遠隔透視手法に従うことが要求されるのです。
この計画の再開と同時に、DIAは軍の中から優秀な人材を探し、
- 素性がはっきりしている(機密任務に就かせやすい)
- 軍人なら適した人材が多い
- 激戦地を生き延びた兵士(動物的な超能力・サバイバル能力がある)
以上のことからスカウトされたのがマクモニーグルでした。
実際にベトナム戦争の最前線で、彼は「心の声」に従い、
彼と行動すれば危険を回避できることを悟った兵士たちは、
彼にしたがって行動を取るようになったそうです。
その東洋人のような落ち着きと穏やかさ、誇張のない生真面目な人柄は、
信頼に値する人物だと思います。
私が最初に彼のことを知ったのは、たまたま見ていたその手のTV番組で、
お笑い芸人の麒麟の田村さん(その後「ホームレス中学生」という自叙伝で有名になった方ですね)
があまり有名でなかった時だったと思うんですが、
彼の行方不明のお父さんを探す、という内容のものでした。
ものすごく上手なイラストで地図を描き、具体的に指示を出すマクモニーグル。
そしてその指示通りにカメラがあるアパートの部屋番号を訪ねてノックすると・・・、
出てきたのは本当に長い間行方不明になっていた、
田村さんのお父さんでした。
TVで受けた2度目の衝撃。
1度目は、子供の頃見たたぶん日本で初めて透視能力を扱った番組で、
クロワゼット氏という透視能力者に、
行方不明になった女の子を探させた番組だったのですが、
言われた通りに池の周辺を回っていたスタッフのカメラに、
突然池の中に垂直に立つようにして浮かんだ女の子の頭が映し出されました。
遺体発見の瞬間でした。
本当に一瞬だったと思うんですが、
あの映像は今でも忘れることが出来ません。
と、透視能力って本当にあるんだ・・・😱
このマクモニーグルによる田村さんのお父さん発見の瞬間は、それ以来の衝撃でした。
で、この本はそのジョー・マクモニーグルが日本に来日してTVに出演したりしている時期に、
彼に透視を依頼して、その結果をもとに現地調査や考察を行った記録なのですが、
真偽は別としてマクモニーグルの稀有な才能と透視能力で描かれた卑弥呼の顔が、
あまりに生き生きしていて驚きました。
彼女の一族がどこから来て、どのように亡くなったか、
どのように周囲をまとめるようになり、どんな姿をしてどのような能力を持っていたか、
などの謎がリアルなイラストともに描かれて行き、
夏と冬で居城をふたつ(奈良県と山口県)行き来していたことなど、
今までに聞いたこともない話の展開にワクワクしました。
卑弥呼の墓の内部についても、
非常にリアルな内部の透視イラストを描いています。
また箸墓古墳についても現地調査を行い、サイコメトリーにより
卑弥呼の墓よりもっと古く(西暦180〜190年ごろ)、5人の人物が埋葬されていると
透視しています。
ちなみにマクモニーグルの透視から割り出されたのは、
「夏の居城」は、奈良県(桜井市あるいは榛原)にある鳥見山(とみやま)、
「冬の居城」は、出身部族(父)の本拠地、山口県豊田湖近辺。
そして埋葬された墓は、冬の居城(ここで亡くなった)の近く、
山口県下関市豊田町の安徳天皇西市陵墓参考地。
奈良県広陵町の巣山古墳は、
卑弥呼の跡を継いだ台与(トヨ)の墓。
そして卑弥呼の部族は、中国雲南省昆明あたりから
ベトナムのハノイ、ハイフォン、マカオ、
そして台湾の台北、沖縄へと数世代かけて渡ってきたと透視されています。
非常に興味深いです。
マクモニーグルの透視方法についても詳しく解説されており、
驚くことに透視の内容は厳重に密閉され、全く封を開けずに透視を行います。
その上、透視者だけでなく透視を指示し、立ち会うモニターにも
ターゲットを知らせないダブル・ブラインドという手法が取られます。
与えられた情報によって推理や主観が働くと、透視能力が発揮できなくなるという理由で、
ターゲットがどの時代のどんな人間か、
透視者も指示するモニターもターゲットの中身をまったく知らずに透視を行うのが、
マクモニーグルのやり方なのです。
この本を読むまで知らなかったことなので驚きです。
そしてこの手法から導き出された遠隔透視の具体的な結果は、
考察や現地調査を交えて、非常に深い考察がされており、
古代の歴史や古墳、卑弥呼の謎に興味がある方には、一読をぜひお薦めしたい本です。
非常に興味深く、面白いです。
また読み返さなくっちゃ(笑)