さて、翌朝は良いお天気に恵まれました!
小屋からすぐに、こんなところに草原が!
って思うくらいに気持ちのいい開けた薊畑に出ます。
ここからはお花畑が広がるのですが、
年々鹿による食害が広がっているようです。
どんどん高度を上げていきます。
前日に山頂からの下山で怪我をされた方の救助ヘリが到着。
お天気になって本当に良かった。
しばらくホバリングしていましたが、
無事にピックアップされたようです。
ヘリだと下界まであっという間ですね。
本当にスゴイなあ
ヘリが来れない場所や天候もあるので、本当にありがたいです。
一体あのザレ場のどこから登れるって言うんでしょうか・・・。
初めて来た時そう思いました。笑
あのガレガレの稜線を突き進みます。
さあ、だんだん近づいて来ましたよ。
最後のひと登りがきついので、
休み休み行きます。
小聖から登って来たルートもよく見えます。
聖岳のピークはこの前聖岳で、山頂は広々した台地です。
お天気のよい今日のような日は、お昼寝日和です。笑
すぐ目の前には兎岳、
右手には赤石岳、奥には千枚岳の岩場も見えたりします。
さて一休みしたら、
奥聖岳まで行きたい人は片道20分ほどの稜線歩きを楽しみます。
お昼寝組はゆっくり休憩です。
ちょっと雲がかかって、見えそうで見えない赤石岳。
なかなか変化があって面白いルートなのです。
標識の奥に三等三角点があります。
周りの景色を堪能したら、前聖に引き返します。
山頂で一休みして、下山を始めると同時に、ガスが出て来ました。
暖かい風が下から吹き上がって来たため、
一気に薊畑まで下降しました。
小屋についてしばらくしたら、ものすごい大雨になりました。
この日は翌日の下山に備えて、小屋にノンビリもう一泊です。
翌朝は4時半に出発です。
30分ぐらいヘッドランプで真っ暗な足元を照らします。
いつもは10時の井川観光のバスに乗るために、もう少し早く出たりするのですが、
今回はコロナでバスが出ないので、下山してから50分林道を登り返して
椹島ロッジまで戻らないといけないのです。
何箇所か危ない場所があるので、
明るくなっているとだいぶ気が楽ですね。
乗越に戻って来ました!
登って来た日はここからの景色は真っ白で何も見えず。
ここで聖岳とはお別れです。
豊かな樹林帯をどんどん下り、
造林小屋跡まで降りてくると・・・、
クマが喧嘩を売った跡です。
毎年来るたびに新しくしてもひどく破壊されていて、
ある時からガッチリしたプレート付きの標識になりました。
しかし相変わらずクマは戦いを挑んでいるようです。
力試しというか、
人間の痕跡のほとんどないところで、非常に目立つというか
気になるんでしょうね。
匂いを感じたことはないのですが、
彼らも通り道にしているのがよく分かります。
さて、登山口まであと30分。
登山道の崩壊地まで戻って来ました。
来るときはこの上部の高巻きの道に入ってしまったので、
早く渡れる崩壊地の下につけられたトラバースに入ります。
登って来た時ここから先が崩落したのがわかったので、
当然崖と反対側にルートがあると思い込み、
右手のしっかりした高巻きルートに入ってしまったのですが、
これが最初につけられたルートでかなり急で悪かったです。
時間も15分くらい余計にかかります。
この先再び崩壊などしなければ、
通常この左のルートに入るのが正解です。
ぜんぜん早くてラクです。笑
こんな感じですね。
右下が聖沢登山口で、右は高巻きなので、
左のトラバースルートに入ります。
さて登山口からまた林道をゆるく50分登り返して、
椹島ロッジに到着。
カレーとビールで登頂と無事の下山を喜び合いました。
長野県と静岡県の県境に位置する、
南アルプス赤石山脈の聖岳。
光岳や赤石岳からの長い縦走もとても良いですが、
いつも静かな山が楽しめて、ルートの変化に富んだ素晴らしい山です。
コロナにより様々な規制がかかって、
交通の便や山小屋での食事がなかったり、全てのゴミが持ち帰りなど
今年は難易度が上がりましたが、
充分な日程を取り、お天気のなるべく良い日に、
最高の山を楽しんでいただきたいと思います。
なお聖平小屋の営業は9月24日までとなりますので、ご注意くださいね。