おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

コウモリ。

先日道を歩いていたら、自然物のゴミがたくさん落ちていて、

なんとなく気になって目が惹かれたものがあり、

ちょっと戻ってよくよく見てみました。

 

 

アブラコウモリ?

アブラコウモリ?

わずか3〜4センチほどの、とても小さなコウモリ。

体はまだ柔らかくて冷たくもないのに、

残念ながら死んでいました。

 

何があったのでしょうか・・・・

 

アブラコウモリ?



このままにしておいたら、必ず人に踏まれてしまうので、

直接手で触らないようにして、落ちていた葉っぱで包み、

すぐ横の茂みに埋葬しました。

 

 

アブラコウモリ?

 


本当に小さいなあ・・・

 

人のいちばん身近な所にいるのはアブラコウモリなのだそうですが、

すごいスピードで飛んでいるので、

なかなか間近で見ることは出来ません。

私はコウモリ大好きで、飼ってみたい動物だったんですが、

日本では鳥獣保護法によって、一般人が勝手に狩猟したり飼育したりは

出来ないのだそうです。

 

コウモリは様々なウイルスを保有しているのですが、

なぜか自身は免疫が非常に強くて発症しないという最強の生態を持っています。

不思議なことに、ウイルスの増殖や病原性を制御する何かを持っているのです。

すごいですね!

 

よく血を吸うんじゃないかとか言われますが、

それはコウモリ全種980種(日本には34〜35種)の中でたったの3種類で、

家畜の血液を舐めたりするのですが、

人家に住むのはヒナコウモリアブラコウモリなのだそうです。

 

面白いことに、コウモリの翼は手のひらが進化したもので、

広げた5本の指の骨の間に皮膜が張られて空をパタパタと飛翔する、

唯一の哺乳類なのです。

(モモンガとムササビは高い所から飛び落ちる「滑空」)

 

寿命はオス3年・メス5年と言われていますが、飼育下で20年生きることも。

 

 

洞窟でたまにコウモリが寝ているところに出会ったりするんですが、

本当に可愛い。

むかし夏に西表島の人が行かない海岸でキャンプしていた時、

満月の夜に暖かい海にプカプカ浮いて夜空に見とれていたら、

巨大なコウモリが飛んでいるのが目に入って驚きました。

 

名前はヤエヤマオオコウモリ

いわゆるフルーツバットと呼ばれる果物を主食にする1mもあるコウモリです。

むかしは食用にもされていたそうで、

顔は一般的なコウモリとは違って完全に哺乳類の顔をしています。

かわいい・・・

 

 

東京の国分寺に住んでいた時、隣が広い芝生の農地になっていて、

真ん中に1本の大きな桑の木が生えていたのですが、

ある時長雨が続いた昼間、

足の黄色いムクドリの集団が、何かを追いかけ回しているのが目に入って、

じっと観察してみたら、

なんとフラフラ飛び廻る1匹のコウモリを、みんなで突いたり襲ったりして

いるのでした。

長雨が続いて餌が取れず、こんな真っ昼間に出て来たところを

普段は会うはずのないムクドリたちと出くわしてしまい、

イジメられているように見えました。

あの子は無事に逃げられたのでしょうか・・・。

 

 

素敵な記事を拝見しました!

アブラコウモリを捕まえた話。手乗りコウモリはかわいい。

 

 

天使の梯子

天使の梯子

 

コウモリたちは実は私たちの非常に身近に、

繊細な暮らしを今も続けています。

コウモリの語源は「川守」から来ているのだそうです。

イモリ「井守」ヤモリ「家守」と同じように、

古くから私たち日本人の暮らしを虫たちから守って来てくれた生き物なんですね。

 

ウイルスや細菌、糞の害などは対処しなくてはいけませんが、

ヒナコウモリのようにレッドデータブックに載ってしまった種類もおり、

まだまだ謎の多いこの隣人に、

興味を持っていただけたら嬉しい限りです。