おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

誰にでも出来そうで誰にも出来ない。レンタルなんもしない人

夕方小さく飛んでいく飛行機。

 

 

レンタルさんこと、

「レンタルなんもしない人」のツイートが

少し前にタイムラインに流れてきました。

本を出したり、テレビに出てたなぐらいしか知らなくて、

そういえば1時間1000円の「レンタルおじさん」「おっさんレンタル」というサービスも

あったっけ・・・?

程度の知識しかありませんでした。

 

 

なんとなく見ていたら、

確か何年か前に始めた時には無料で、

かかった交通費と飲食代だけもらうという「何もしない」というレンタルサービスだったのに、

有料になったらしいことに気が付いて、

アカウントを辿ってツイートを見てみたら、

なんだかいろいろ非常に興味深い。

 

しかもどうやら東京の国分寺の人だとわかって、

長年暮らしていた場所なので

どこかですれ違っていたかも、なんて思いました。

 

 

簡単な経緯だと、

2018年に活動をツイッターで開始して、

2019年にドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」に出たことがきっかけで有料化、その後お金が貯まったのでまた無料になって、

2020年10月に再び有料化したそうです。

1件につき1万円の依頼料と国分寺からの交通費とかかった場合は飲食代。

う〜〜ん、個人ガイドと経費が同じ(笑)

食事代はもらわないけど、交通費とか宿泊代かかったらお客さん持ちになるので、

ガイド業務と似ているなあ

 

ただ提供するものが「なんもない」と言いつつ、

微妙な人との距離感や雰囲気が絶妙にあるんだろうなぁ

と想像しています。

 

 

まず依頼者さんの許可をとって、OKな部分はツイートで公開しているので、

どんなことやっているかわかりやすいし

透明性もある。

そして依頼の内容がナイーブで非常にセンシティブなものがほとんどという印象です。

 

レンタルさんの人柄というか、何もしないというスタンスでの展開が

なんだか不思議な和み感を醸し出しています。

だから頼みたくなるんですね。

 

多分

「良い商売じゃねえか、オレもオレも!」

だと頼む人がいないと思うんですよね。

素性も内容もオープンになっているので、そこで絶対の信頼感が生まれてる。

 

どこまでが「なんもしない」であるかは本人の判断によること、

受けたくないと思えば断ることなど、

最初に成果物や提供サービスが決まっている取引の常識を覆すアイデアというか

なんというか・・・、「なんにもしない」

素晴らしい!!!(笑)

いやほんとにこれすごい唯一無二のセルフブランディングだ!

 

特にこの忙しくて疲れてて世知辛い世の中で、

ツイート見てるだけで結構和むのって、すごいことですよね?

 

 

昔この方を知ったとき、

その微妙な人との接し方というか、人との距離感というか、

雰囲気がたぶん絶妙で、

誰にでも出来そうに一見見えるけど、実際は誰にも真似ができないんじゃないかな?

少なくとも人に興味を持っていないと思いつかなさそうだし、

ましてや無料とか自分には絶対に出来ないなあ

なんて思っていたんですが。

 

ちょっとどういう経過をたどったのか、興味が湧いて調べてみたりしました。

始めた時から独身の若い男性と思われていたレンタルさんが、

妻子がいることで炎上したりしたそうなんですが、

(それが有料化のきっかけだったそうです)

実は(当時)別居していても奥さんにちゃんと足りる生活費を渡していたとか、

仮想通貨の取引で、ある程度の貯金は持っていらしたらしく、

ああ、だから無料でレンタルというあの発想が出来たんだな、

と思いました。

思いついた時には、「これだ!」と思って翌日まで興奮してたとか。

とても地頭も直感も良い人なんだろうなぁ

 

最初からお金儲けを意識してたら、時間とサービスと金額をきっちり決めた

「レンタルおじさん」とか「おっさんレンタル」みたいな感じの始め方になると

思うんですよね。

お金貯まったからまた無料にしたとか、

行為自体を何が起こるか楽しんでいるのが想像できます。

 

 

私も時々ツイート拝見してほっこりしています。

毎日の自分の行動が視覚化されて拡がって、

それがまた次の仕事を生み出すという循環を見事に作り出していて、

何よりご本人が無理なく自然体でこなしているところと、

依頼者から非常に感謝されているところが素晴らしいなと思います。

 

このビジネスモデルで全ての人が仕事できるような世界だったら、

なんて考えてしまいましたが、

たぶんこれ、レンタルさんしか出来ないスタイルなんでしょうね。

「なにもしない」という事がサービスになる。

存在自体が仕事になる。

ちょっと頭を軽く叩かれたぐらいのショックじゃないですか?

 

でも本当は生きてる人みんなが、

生きてるだけで尊重され大切にされて、存在自体が生きる理由になるような

そんな世界だったら良いですよねえ

 

 

ツイッターから生まれて評判になる漫画や作品なんかも

たくさんあって、本当にツイッターってすごい力を持ちましたよね。

イーロン・マスクがどんな風に変えていくか、かなり気がかりではあります。

 

 

 

なんと更新されてないですけど、

はてなでブログしていらしたんですね・・・!

 

dktkyk.hatenablog.com