おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

パンダという生き物。PANDA

 

中国雅安の保護センターのパンダ。

中国雅安の保護センターのパンダ。

 

パンダかわいい。

よく見ると目が怖いですけど。

 

今日、上野動物園で生まれたジャイアントパンダシャンシャンが、

中国に返還されました。

お別れにすごくたくさんの人が会いに行って、抽選で漏れた人も

檻の近くでずっといたというニュースを見て、

すごく愛されていたんだなぁと改めて思いました。

 

同時に明日は和歌山のアドベンチャーワールドの「永明」「桃浜」「桜浜」

3頭のパンダも返還され、日本にいたパンダ13頭のうちの4頭が、

惜しまれながら中国に帰っていくことになります。

和歌山のパンダの繁殖の成功の数々は、

中国とも連携して本当に素晴らしい努力の賜物の成果でした。

 

 

なぜ日本で産まれたパンダを中国に返さなければいけないかというと、

中国はワシントン条約に加盟し、絶滅危惧2のパンダは、

商業目的の国際取引が禁止されたため、以前のような贈与という形でなく

繁殖や研究を目的としての貸与という形になったためです。

 

私が子供の時に初めて日本に来たパンダのランランとカンカンは、

1972年の「日中国交正常化」の記念に日本に贈られたパンダでした。

 

その当時、すごい騒ぎになったのを覚えていますが、

私はパンダにまったく興味がなくて、「へえ〜〜」なんて思っていました。

 

ところが数十年後、中国のパンダ繁殖保護センターで、近くで見たパンダの赤ちゃんたちにすっかり心を奪われて、初めて「パンダかわいい」と目がハートに。

なにせコロコロした赤ちゃんたちが飼育員にまとわりついたり、

もう夕方だから小屋に入りなさいという飼育員の呼びかけをまったく無視して

高い木の枝にダラリとぶらさがっていたり、

日本で見たことのない生態や赤ちゃんたちの保育施設をガラス越しに見たり出来て

いやほんとに眼福でした。

 

樹上の仔パンダ

あっ、あんな所に

 

だらりーーん。たれぱんだ

だらりーーん。たれぱんだ

 

こっちが見られている・・・。

こっちが見られている・・・。

 

中は結構広いので、移動はエコカーでさまざまな場所に降りて見学します。

基本的に保護繁殖施設なので、動物園とはちょっと違う雰囲気で、

それがとても良かった。

赤ちゃんパンダボランティアプログラムなどもあるようです。

次行けたらぜひやってみたい。

 

 

当時からパンダの赤ちゃんを抱いて写真を撮ることができたんですが、

3千〜7千〜とか、行くたびに年々料金が上がって行きました。

今は1000元(2万円)ぐらいみたいですね。

当時の中国人にはかなりの高額だったと思いますが、

中国の宝と写真を撮る人は引きも切らず、

日本人も名付け親になって毎年会いに行くという人もいましたね。

 

 

市川動植物園のレッサーパンダ。

市川動植物園のレッサーパンダ。

 

こちらもたまらんかわいい。

パンダと言ったら本来はこちらのレッサーパンダを指すそうなのですが、

もう完全にジャイアントパンダのイメージですよね。

 

パンダは本当に不思議な生き物で、

腸や牙は完全に肉食の猛獣のものです。

野生ではたまに肉を食べる場面などが目撃されています。

怒らせたら怖いと思うのですが、性格は穏やかで遊び好き、

現在でもパンダが冬眠をしない冬に、

四川省の村に食べ物をねだりに来たりなどするそうです。

 

保護センターの写真ハガキ



 

保護センターの写真ハガキ

 

 

こういうことを知って、動物園でのパンダにはまったく興味がなかったのですが、

非常にこの生き物に惹きつけられるようになりました。

そして最近わかったことに、指がなんと7本あります。

竹を掴むために進化したのだろうと言われています。

 

以前も書きましたが、

四川省の自然の美しさが公になったのは、そんなに昔のことではなく、

臥龍を中心とするパンダの生息地が世界自然遺産になったのは2006年。

パンダが「発見」されたのは、1869年にフランス人の伝道師であり、

生物学者だったアルマン・ダビッドという人がパンダの剥製を作り、

パリで展示され、世界に驚きとともに知られたそうです。

日本にはなんと飛鳥時代に、中国で唯一の唐代の女帝、

則天武后が聖武天皇に2頭のパンダを送ったとの記録があるそうです。

本当だったらはるか1400年以上前に、

日本にはすでにパンダがやって来ていたことになります。

 

 

四川省の自然は本当に美しく、

そこに住む人々とも相まって、パンダやキンシコウ、ユキヒョウやカラニジキジ、

ヒゲワシ、ミヤマエゾライチョウやオオカミなど、

この世の楽園か・・・!!!と思うような場所なのです。

植物も本当に多彩で美しく、水の色は鮮やかなエメラルドブルー。

気が遠くなりそうです・・・。

2018年にはなんと、斑点模様のヒョウが確認されています。

 

 

今は観光地化された場所を見ることしか叶いませんが、

それでも本当に奇跡のような場所だと思います。

 

パンダが返還されてなかなか会えなくなることに悲しい気持ちもありますが、

保護センターの環境は動物園より広くて自然があって仲間もたくさんいて

とても良いと思えるので、ぜひこちらから会いに行けるといいですね。

 

 

 

www.nekosippona.com