めちゃめちゃ美しい表紙の絵本を見つけて、思わず手にとってしまいました!
読んでいる最中になんだか既視感・・・。
最近本屋で手にとった本と、
なぜか重なってくるものがありました。
その本は宮崎駿氏の「シュナの旅」。
「犬になった王子」を読み終わってあとがきを見ていたら、
なんと絵を描かれた後藤仁氏のコメントに、
やはりこの物語をもとにして「シュナの旅」が描かれていたとありました。
そして後藤氏はこの物語を描くために、四川省のチベット自治区に旅をして、
その後1年かけて制作したそうです。
文を書かれた君島久子氏のあとがきには、
この物語がチベット族の居住地域の中で最も北東部の四川省アバ・チベット族
チャン族自治州の中心地、マルカン一帯に広く伝承されているもので、
チベット族の主食ツァンパの原料である大切な裸麦の来歴を物語る、
天地創造に次ぐ重要な神話であると書かれています。
全部で6編の物語を、日本の子供達に勇気を与える民話の本として、
「白いりゅう黒いりゅう」として1964年に刊行され、
この絵本は2013年に新たに発行されたものだそうです。
とにかく絵が美しく、
四川省チベット自治区の自然やチベット族の人々を知っていると、
あの場所から生まれたこの物語に、深い感動を覚えます。
図書館にあると思いますので、
ぜひ手にとって読んでみてください。