ときどき懐かしく子供の頃のことを思い出すことがあって。
当時浅草というか合羽橋界隈に住んでいて、
ほとんどというか全く自然と触れ合う場所などなく、
目の前のお寺の庭か、ツツジが植えられた小さな公園で遊ぶのが定番だったんですが、
友人と遊ぶより一人で秘密基地ごっこをよくしていました。
勝手に家と家との間のブロック塀の上、
いわゆる猫の通り道なんですけど、
その上を通ってかなり色々歩き回って、
ワンブロック向こうの民家に出てたりして。
たまに友達を誘って3人ぐらいでその秘密基地ごっこをして、
民家の2階から目撃(目が合ってしまう)されたりしてたんですが、
当時は子供の遊びにそんなに目くじら立てられることもなく、
うちと隣の間の狭く日の差さない路地の扉の鍵を勝手に持ち出して、
小さな苗を買って来ては、そこに庭を作ろうとか企んでいました。
(もちろん植物など育たない)
庭に憧れていたんですねえ。
影鬼、高鬼、目隠し鬼など、
狭い家の中でもやったりして、友人が人形のガラスケースの上に逃げて
割ってしまったり(怒られるから親には言わないでと頼まれた)、
庭を工事している最中のお寺で、深い穴に飛び込みごっこして
それまでポンポン飛んでいたのが急に飛べなくなって、
無理やり飛んだら
どこもぶつけていないのに、急に鼻血が大量に出たりとか、
不思議なことを思い出したりします。
あれからものすごい年月が経って、
まったく想像もしなかったような人生と経験があって、
予想もしなかったような人たちと知り合って友達になって、
世の中も信じられないような大変化がいくつも起こって。
これがきっと人生ってやつなんでしょうね。
思い出の場所っていうとなぜか、
あのゴミゴミした下町の、家と家との間の塀の上の猫の通り道を
秘密基地にしていたことを思い出してしまうんです。
私の原風景でしょうか。(笑)