さて、またもや台風の影響で荒天の中、
ざあざあ本降りの上高地バスセンターから2時間、
ずぶ濡れになって日が暮れる寸前にようやく到着した徳沢ロッジ。
ここ徳沢には、井上靖の小説「氷壁」で有名な徳沢園と徳沢ロッジがあり、
ロッジに泊まるのは実は今回初めてでした。
ちなみに、はるか大昔(20年以上前?)
友人のクライマーと前穂東壁にアルパインクライミングをしに来たんですが、
ベースキャンプの奥又白池で割と悪天候になり敗退して帰宅した翌日、
たまたま母親の家に来て、本棚にあった「氷壁」を手にとったのですが、
読んでいるうちに
「あれ?これって
一昨日登りに行ってたルートじゃないの・・・?」
となってビックリ。
山に登ってはいたんですが、山岳小説なんか全く読んだことなかったので、
ましてや当時は山小屋に泊まるなんてこともなく、
夏から厳冬期まで全てテントかツェルトビバークだったので、
仕事をするようになってから、初めて山小屋とか宿に泊まるようになったのでした。笑
徳沢園は非常に素敵な宿で、
「氷壁」の執筆はここで行われたのだそうです。
で、今回はそのキャンプ場をはさんだところにあるロッジに泊まりました。
徳沢ロッジについてはまた改めて書きたいなと思いますが、
朝まで一晩中フル回転してくれた乾燥室のおかげで、本当に助かりました。
靴の中までびしょ濡れだったので。
お風呂にも入れて、
美味しいごはんに快適なベッドで、明日への英気を養います。
翌朝は大雨がちょうど通り抜ける予報だったので、
出発を少しずらして雨を避けました。
天気は予報通りどんどん回復し、
ようやく到着!
向こうに見える小屋が涸沢小屋です。
例年なら真っ赤な紅葉とカールの白のコントラストが非常に美しく、
登山者で大混雑しているのですが、
この日も気温が非常に高く、
テントも人もとても少なかったです。
今年は気温が高すぎて、少し黄色になって枯れていくパターンになっています。
繰り返しあることなんですが、今年は地球温暖化の影響を強く感じます。
もう少し冷え込めば、紅葉🍁も進むと思うのですが・・・。
それでもここは充分に美しく、
混雑苦手なのでこんなお天気に恵まれてラッキーしかないんですが。笑
これから登る一般登山道は、北穂高岳の南陵なんですが、
この東陵はいわゆるバリエーションルートというやつで、
昔、前述の友人とテントと野菜と米の食料を背負ってこのルートを行き、
そのまま向こう側の大キレットを渡って槍ヶ岳まで縦走したりしていました。
楽しかったなぁ
涸沢ヒュッテがあんなに小さくなりました。
何週間か前に、向こうからこちらを見ていて、
その時ブロッケンが出ました。
有名なアルパインクライミングルート滝谷。
ここまで来ないと見ることができません。
山頂の展望に大感激です。
お天気の神様、今回も最高の天気をありがとうございます。