おきらくごくらく。

山と自然。日常のあれこれの雑記ブログ。

オススメのファンタジー、「妖怪アパートの幽雅な日常」

今年に入ってふと手に取ったファンタジーの本。

 

妖怪アパートの幽雅な人々 妖アパミニガイド (YA! ENTERTAINMENT)

 

 

【妖怪アパートの幽雅な人々・

    妖アパミニガイド】!?

 

何かシリーズ物の解説本らしい・・・?

とペラっとめくって目に入ったのが、

 

小説の中の妖怪アパートの内部の「洞窟風呂」

再現ミニチュア写真でした〜〜。

 

なにコレ!?

面白そう〜〜〜〜

 

妖怪アパートの地下に、鍾乳洞の温泉風呂とかwww

手だけの幽霊るり子さんが、

絶品の賄い料理を出してくれるとかwww

なんだかワクワクするぞ〜

 

という訳で読んでみました。

 

したらば・・・

めちゃくそ面白い!!!

 

        

ちなみにるり子さんは、手しかないので

口のきけない幽霊なんですが、

番外編?

【妖怪アパートの幽雅な食卓】は、

物語中に出てきたるり子さんの

絶品料理レシピとその時の出来事を、

るり子さんの視点からみた日記になっていて、

非常に面白いです。

 

妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記 (講談社文庫)

これは文庫本でつね

 

 

そしてこのシリーズ全般に言えるんですが、

めちゃくちゃご飯食べたくなって、

太ります!絶対〜〜!!!!

ダイエット中の人は、読まない方が良いかも。笑

(どんなファンタジーだ)  

 

 

まだ全巻読了していないのですが、

読んだやつだけザックリ感想です。

 

 

【妖怪アパートの幽雅な日常⑴】

 

 どれどれ・・・とざっと見てみようと

立ち読み (コラ!) したら、

涙と鼻水をごまかすのが難しかった第1巻。

何度本から目をそらして上を向いたことか・・・・

 

主人公は中1で両親を事故で亡くし、

3年間を叔父の家で居所なく過ごした

夕士(ユウシ)少年

寮付きの商業高校に合格し、

ようやく家を出られると喜んだのが一転、

火事で寮が全焼し、

絶望的になっていたところに不思議な不動産屋に紹介されたボロアパートに、

半年間の期間限定で入居するところからお話は始まります。

 

まあこの登場人物のキャラがすべて魅力的。

妖怪アパートに住みたいと誰もがたぶん思います。

住人がみんな自分自身を持っていて

この世とあの世の境目、

あるいは両方に生きていて、

まるで友達か家族のように語り合え、

アパートは三食絶品賄いつきの、

天然洞窟温泉風呂に24時間入り放題で、

お家賃なんと2万5千円

(違うそこじゃない)

 

住みてえ

 

 

先日から書こうとしていた毒親の記事と、

洞窟おじさんの記事とも偶然重なったのですが、

クリと名付けられた口のきけない子供の幽霊と、

シロというクリから離れない白い犬の幽霊が出てきまして、

実はクリは母親に虐待され殺されており、

シロはクリを守って殺されて、

妖怪アパートでみんなに可愛がられて成仏するのを待っているという話。

クリを守るために、山の神の眷属、オオカミのおっかさんまで出て来ます。

なにから守るのかは・・・ぜひ読んでみてください。(泣)

親と子、血の繋がりというものを

深く胸の奥で考えてしまいます。

 

まったく同じシロという愛犬に助けられて、

14歳で家出した少年が洞窟でサバイバルした実話。

www.nekosippona.com

 

白い犬は神ですね・・・(T ^ T)ぐっすん

 

 

 

【妖怪アパートの幽雅な日常⑵】

 

妖怪アパートの幽雅な日常(2) (YA! ENTERTAINMENT)

 

 アパートに戻ってきたユウシくんが、

なんと魔術書に選ばれてしまうお話で、

と簡単に書くと、ふーーーん魔法ものね〜〜あんまりね〜

て感じになっちゃうんですが、

この魔術書に棲む精霊たちがマジ使えなくて、

お笑いのような完璧なテンポで話が展開するのが

めちゃくちゃ面白い!!!

腹抱えて笑えますwwww

 

 

このお話の中で、ユウシくんが精霊を使うたびに生命力を削られるので、

体力と精神力を強化するための修業する時の

トランス状態の話が出てくるんですが、

素質のあった彼は、2時間や5時間がほんの数分だったかのように

感じるほど深い集中(瞑想状態)に入るシーンがあり、

その説明にインドの弦楽器シタールが例えに出てきて、

自分の経験を思い出しました。

 

大昔に、インド楽器のタブラという

両手でリズムを弾き出す太鼓を

しばらく練習していたことがあったんですが、

とある有名な日本人シタール奏者の方と、

タブラを教えてくれていた師匠が、

某T国ホテルの某クラブに招かれて演奏することになったので、伴奏楽器のタンプーラを弾いてくれないかとお声かけいただき、

恐れ多くもご一緒させていただいたことがありました。

 

タンプーラは伴奏楽器というか、

等間隔で音を鳴らすだけの、メロディとかは奏でないものなんですが、

調律されたその音を聞きながら、

シタールとタブラの奏者は調音しつつ演奏します。

 

4本の弦をずっと等間隔で響かせるその音はまさに

ヴィーーーーン

というバイブレーションというか振動そのもので

意識がなんというか時間を感じなくなるぐらい没頭してしまうんですね。

楽器に頭を軽くつけて響かせると、

頭蓋骨の中まで振動する感じで、

ずっと弾いていたいと思ってしまうぐらい。

本当に軽く時間が飛びます。

そしてそれがすごく気持ちいい。

 (チャンスがあったらお試しあれ。不思議な感覚と体験ですよ〜〜)

まあでもその時間が飛ぶのって、

仕事や大好きなことを夢中でやっている時、

たびたび人間が経験する感覚ですよね。

 

 

という感じで、

ユウシくんは妖怪アパートでの経験と、魔導師としての訓練で

今まではハッキリと見たりしなかった事象に気づく、

すなわち引き寄せるようになっていきます。

 

そのレベルアップの修行を指導してくれるアパートの

先輩住人の女子高生秋音ちゃんが、

 

「トランス状態の間は、意識にすごい隙ができるの。

 そういう無防備な状態を、神霊や妖霊はとても好むものなのよ。

 特に霊的な修行をしている間は、専門家が見張っていないとね。」

 

 

というセリフには、

まったくもって同意してしまいました。

 

 

 

【妖怪アパートの幽雅な日常⑶】

 

妖怪アパートの幽雅な日常(3) (YA! ENTERTAINMENT)

 

 

 魔道書「小(プチ)ヒエロゾイコン」のブックマスター

(魔導師)となったユウシくんが、

学校に起こった怪奇な事件に否応無く巻き込まれるお話。

ここでもストーカーや、自分のこと以外に関心を持てない人や、その思念の話が出てきて、

人間の業というか、

逃げることが出来ない現実に、

自分自身がどう向き合うかが

すなわちその人間の成長となるんだということが出てきます。

ユウシくんの親友、ミズキくん

 

「歳を食っただけのやつを、

 大人とは認めない。」

 

 

というセリフが胸をつきます。

子供の頃、まったく同じことを考えていましたが、

現在の自分に当てはめると、どうでしょう

まったく自信がありません。はっはっはっ(汗)

 

どの巻のお話も、まさに日々現実に私たちが悩むことに、

真正面からぶち当たっています。

 

 

 【香月流!幽雅な相談室(妖アパから人生まで)】

 

香月流! 幽雅な相談室 妖アパから人生まで (YA! ENTERTAINMENT)

 

 

作者の香月日輪さんが、ファンからの質問や相談に答えると言うもので、

口調やスパッと切れ味の良い返答から、

最初は作者が男性か?と思っていましたが女性でした。

 

小説はほとんど読まず、小説家になるつもりもなかった

全ては漫画が好きで、漫画家になりたかったとのことで、

「漫画を自分の血肉としてきた」そうです。

 

なるほど、

まるで漫画を読んでいるかのようなテンポの良さ!は

それでかあ と納得です。

 

他にも内容は多岐にわたり、

ファンからの質問への回答以外にも

制作の仕方や、キャラクターの作り方、

世の中の物事や、

生きるということに対してのご本人の考え方など、

ファン必見の内容でした。(←すでにファン)

 

しかし、小説はまったく読まない、

料理はしない、霊感はないという作者の香月さんは、素晴らしいイマジネーションの力をお持ちだったんだなぁと感心するばかりです。

 

 

物事の裏側を知ること、

簡単にイイこと悪いことを決めないで欲しいということ、

自分を作っているのは、好きなこと、好きなものであり、

いかに、楽に!

いかに、楽しく!

日々そう考えて生きている!

 

 

 

「私たちはすべて、父であると同時に、母であると同時に、

 子供であると同時に、教師であると同時に、生身の、等身大の、

 一個人です。

 それを踏まえたうえで、お互い何とかうまくやっていこうと、

 これぐらいの肩の力を抜いてやっていってもらいたい。

 そういう大人が、かっこいいんです。

 そして子供は、かっこいい大人の言うことなら聞くんです。」

 

 

 

「読書は人生を豊かにするもの。(割愛)

 ただ読んだだけじゃ、心は豊かになりません。

 表現されたものを読む、見る、ということ、

 小説でもエッセイでも映画でも音楽でも絵画でも、

 大事なことは、【それを自分の血と肉にできるかどうか】

 ではないでしょうか。

 小説なら、行間を読み、裏を読み、想像し、推理し、妄想もする。

 作品を細かく分解し、自分の頭の中の引き出しへしまう。

 そういう楽しみ方ができる人が、全てに勝ると思います。」

 

 

  

 

 

本の表紙画が佐藤三千彦さんなのもイイ!

装丁もステキです。城所潤さんです。

 

 

        

YA 妖怪アパートの幽雅な日常セット 全12巻 (YA! ENTERTAINMENT)

 

 

 

YA!「妖怪アパートの幽雅な日常」セット (YA! ENTERTAINMENT)

10巻と【ラスベガス外伝】と【るり子さんの食卓】と【ミニガイド】

のセットですね。 

 

 

本編は1〜10巻まであるので、

これから続きを大事に大事に読みたいと思います。

ユウシくん周りの人たちがこれからどうなって行くのか、

非常に楽しみです〜〜〜!!!

 

妖怪アパートの幽雅な日常 ラスベガス外伝 (YA! ENTERTAINMENT)

 

は?なに??

ラスベガス???

どこまで行っちゃうのお・・・・・

(まだ読んでない)

 

 

図書館や学校で多く読まれている本のようなので、

妖怪やファンタジー好きな方、興味を持った方は、

ぜひ機会があったら手に取って見てみてください。

大人が読んでも素晴らしい本だと思います。

 

 

こんなステキな本があるとは、

世の中まだまだ知らないことばかりだあ〜〜〜

 

そして出会ったばかりなのに、

作者の香月日輪さんが、2014年12月19日に51歳で、

すでにお亡くなりになってしまっていたということが

残念でなりません。

ご本人は楽しくて大好きで書かれていたんだと思いますが、

多くの人に希望や、楽しい気持ちやワクワクする気持ちを

引き起こすような物語を残された人生とは・・・・。

 

ふかく深く、ご冥福をお祈りし、

こんな気持ちとワクワクを体験させてくださったことに、

大感謝です。

 

 

追記

これ、最近アニメにもなってたんですね・・・!

知らんかった。

申し訳ないけど、断然原作読むのがオススメです。

微妙な行間とか、

それこそ作者のおっしゃってる想像力が

刺激されて、

逞しく動き出すのは原作だと思います。

 

【精霊の守り人】とか【進撃の巨人】とかは

アニメから見てスッゴイな!→原作も良い〜〜

ってなりましたが、この作品は原作が断然いいと思います。

香月さんは映画化はないとおっしゃっていたらしく、知ったときは残念に思いましたがわかる気がします・・・。

映像化って、本当に難しいんだなぁ

 

2巻の中で、【活字という表現は、映像や造形よりも、想像する分野が一番多い分野だろ】という会話が出てくるんですが、

本をよく読むアーチストの友人が、

同じことを言っていたのを思い出しました。

ご本人もまさにそう考えていらしたことは、

漫画から小説家に自然に移行した事と

合致するかもなぁ

 

いろいろ考えつつ、

続きを楽しみたいと思います。