おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

小さな親切が呼んだ不気味な思い出。

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ものすごく昔の不気味な話を、たまに思い出すことがあります。

そろそろ忘れてしまうかもしれないので、

ちょっと書いておこうと思います。

 

 

私は大雑把に言って浅草生まれ育ちなんですが、

10代の終わりに初めて自分で借りたアパートの部屋は、

木造の2階建で1階1部屋・2階2部屋で、

私の借りた奥の部屋の窓を開けるとそこはビルの壁で、

まったく光が入らない、昼でも真っ暗な4畳半に流しがついたもの。

どうやら倉庫という名前の税金対策している古アパートで、

土地持ちのおばあちゃんが大家さんだと聞きました。

(しかも2階のもう1部屋の先住入居者は、霊能者のお姉さんでしたww)

 

 

近くに地下鉄銀座線の田原町駅があって、

ある日実家に行こうとしていた夜の7時頃だったか、

駅の出口のところで「あの〜」と、

20〜30代くらいの女性に声をかけられました。

 

何やら友人だかと待ち合わせをして、

連絡が取れないので帰ろうと思うんだけど、電車代が足りなくて・・・

とかいう話だったと思います。

結構細かく説明を聞いたんですが、忘れてしまいました。

(当時は携帯電話などない時代。駅の黒板とかに伝言を書いたりした)

 

 

「そこに雷門の交番がありますよ」

と言ったんですが、足りないと言っているのは300〜400円ぐらいだったので、

ギリギリだと何かあったら困るだろうしと1000円か2000円ぐらい渡して、

「返さなくても良いですよ」と言ったら、

「仕事場が近くてまた来るので必ず返します」

と言うので、当時実家が喫茶店をやっていたので

「自分はいないけど、そこに渡しておいてくれれば良いですよ」

と電話番号を教えておきました。

実家にもその話は一応しておいたんですが、それから2ヶ月以上経った後

 

「なんか気持ちの悪い電話があったんだけど」

と母親から真顔で言われて、ただならぬ雰囲気に何があったか聞くと、

例の女性と思わしき人から電話がかかってきて、

「お金を返しに行きます、いま田原町に着きました。」

と言うので、

「ああそうですか、そこから10分ちょっとなので」

と道を説明して待っていたのに一向に来ない。

そしたら翌日また電話がかかってきて、

半分ぐらいのところまで来ていると言う。

 

ちょっとおかしいなと思いつつも、

「そこから5分ぐらいですよ、待っていますね」と電話を切ったらまたも来ない。

そしてまた翌日だかに同じような電話が来て、

結局まったく来なくて、その後電話もかかって来ないと言うのです。

 

連続で3回、毎回少しずつ近づいてくるのに来ない。

なんか怪談っぽい。

 

聞いた時はちょっとゾッとしましたが、

まあ正直頭に来ました。

お金は返さなくても良いけど、お返しに家族を脅かすとは。

私が電話を取ったら捕まえて文句を言ってやろうと待っていましたが、

その後消息は霧のように消えてしまいました。

もう40年近く前の話です。

 

どんな女性だったか思い出すと、

ちょっと暗い感じの、変な雰囲気の女性で、

話した時は不気味というほどではなくて、普通の人だったんですが

思い出すとあまり人間らしい雰囲気がなかった。

何か精神的な病があったんでしょうか。

いろいろなところで同じような寸借詐欺をやったりしていたのかな・・・・、

それともそういう妖怪だったのかな・・・?

 

通りすがりの小さな人助けみたいなことは日常なんですが、

ああいう返しをされたケースは今のところこのただ一度だけですね。

 

実際今まで出会った人の中で唯一、

「あの人幽霊か妖怪(人間じゃない)であってもおかしくないな・・・」、

という感触を持った人でした。

 

 

あ、あともう一人だけありました。

地下鉄日比谷線の入谷駅あたりで電車に乗った時、

自分の前に座ってる女性がものすごい形相で睨んできたことがあったんですが、

特にぶつかってもいないし、吊り革に捕まってなんとなく視線を下ろしたら

まさしく映画に出てくる髪の長い怨霊そっくりの凄まじい形相で、

一瞬で目を逸らしました。

 

実際私を睨んでいるのか、隣に立っている姉を睨んでいるのか、

上目遣いすぎて(ほとんど白目)分からなかったんですが、

これ周りの人気がついてないの?ひょっとして人外?

と真剣に思うぐらいすごかったです。

 

「どっちにしろ、関わらない方が良い。」

と咄嗟に判断して、見てない見てない戦法でそのまま目的地で降りました。

今だったらじっくり見て観察しちゃうと思うんですが、

あれもひょっとして幽霊とか取り憑かれたとかなのかな?と

当時思ったことをすごく稀に思い出します。

 

この二つが、割と不気味で不可解な記憶として残っているのですが、

だんだん忘れてどうでも良くなっていってしまうと思うので、

ちょっと書いてみました。

 

不思議な人っているんですねえ〜〜

 

きっと皆さんもそんな「あれなんだったんだろう?」

という記憶をお持ちだと思います。

ブログは書いておくのにとても良い媒体ですね。

誰にも証明しなくてもいいし、

自分の記憶が間違ってるかもしれませんが、

そのまま素直に書いておけますね。

 

昭和という時代がすでに、

だんだんと「秋の夜の夢のごとし」となりつつある今日この頃です。