関東から日帰り可能な秘境スポット
友人とどこか温泉に行きましょうとなった先日、
じゃあちょっと寄ってみたい神社があるんですよね〜〜
と言ってやって来たのは、
栃木県の加蘇山神社(かそやまじんじゃ)。
「猫侍」と言う北村一輝さん主演のドラマを見ていた時、
すごく苔むして古びたステキな神社が出てきて、
これどこだろうと探したらこの場所でした。
神社のシーンがなかった、ゴメンナサイ・・・。
到着してしばらくして・・・・、
あれ?ここひょっとして、
石裂山(おざくさん)の入り口じゃないかな〜〜
と思ったらそうでした。
樹齢500〜800年と言われる、杉の巨木。
本殿(下宮)脇の奥ノ宮への入り口。
本殿はかなり古びていて、
しばらく人の手が入っていないよう
この加蘇山神社は、
いちばん下が社務所(遥拝殿)で、
数分登ると駐車場のある本殿(下宮)、
そこから45分ほど登山道を登ると中ノ宮、
そして出てきた20〜30mの岩場の鎖場を10分ほど登ると、
長い梯子の先の洞窟の中に奥ノ宮があり、
またそこから険しい岩場のアップダウンを越えていくと、
御神体の石裂山に着くという順番になっています。
今年の冬は関東はかなりの水不足な場所が多く、
ここは苔の美しい場所のイメージがあったのですが、
今の季節はカラカラで、
しかも2016年の雪の被害で倒木も多く、
何より周りの木が全て杉しかない!!!
のに非常に驚きました。
熊注意の看板があるんですが、
う〜〜〜んクマ来るかなあ?と思わず唸ってしまいました・・・・。
すぐに小さな滝が出てきます。
清滝です。
昔はここで身を清めたのでしょうか。
水がきれいです。
大量にサルオガセが絡んでいるネットがありました。
ちょっと標高が高くて、霧が出るような場所に住む地衣類なので、
普段はやはりもっと水気があるんでしょうね。
このあたりからしばらく姿は見えませんでしたが、
小鳥が鳴きながらついて来ました。
山の番人ですね。
龍ヶ滝。
雨乞いの滝でもあったそうです。
すぐ上に東屋が見えます。
龍ヶ滝休憩所。
お散歩で来たら、一息入れるのにちょうどいい所ですね。
可愛い看板。
そしてもう少し歩くと
沢の真ん中に、
栃木県でいちばん大きいと言われる
千本かつらがそびえていました。
天然記念物に指定されており、2本の桂の木が寄り添って立っているので、
「縁結びの木」と呼ばれているようです。
ここまで神社からのんびり歩いて約30分ぐらい。
このふたつの巨樹の推定樹齢はなんと、
1000年と700年だそうな。
平安時代から生きてる木・・・・。
そしてだんだん稜線に近くなって、
美しく苔むした岩が出て来ました。
高まる期待。笑
中ノ宮がもうすぐな雰囲気・・・。
左奥に何やら鎖っぽいものが見えて来たぞ
いかにも修験道の山の古そうな鎖。
ようやく中ノ宮。
東屋の建っている場所が
広さのある平地になっています。
昔はお宮か祠があったんでしょうか。
神社からおよそ40分ほど。
さてここからがいよいよ本格的に岩場です!
事故が多発していると途中でいくつも看板を見ていましたが、
なかなかちゃんとした岩場です。
え〜〜〜と今日は温泉にいく予定なのに〜〜〜
ちょっとこの岩場だけ、どんな感じか見てみようかな〜〜〜
奥ノ宮はどうやらこのすぐ上らしい・・・。
友人が「行ってよし!」
と言ってくれたのでちょっとだけ〜〜〜
濡れたらイヤな岩質で、微妙に外傾しています。
よくある山の岩場のように、掘り込んで作った足場もない自然のままの岩場で、
結構下りは気を使いました。
これ最初に登った勝道上人は、
なかなかの天狗だぞ・・・・
普通の運動靴とかは、あまりお勧めできないです。
しかもこの岩場はちょっとだけ長めで、2段30メートルほどでしょうか。
確かに「行者返し」です。
手がかりがあまり無いので、昔の人でもお助けロープがなければ、
結構危険な岩登りだったと思います。
横から回り込むのも不可能そう。
なかなかな急斜面です。
登り切るとやや平らな岩場になり、
それを越えると
梯子が出て来ました。
この奥の洞窟が奥ノ宮です。
目の前なのですが、
友人を待たせているのでお楽しみは取っておくことに。笑
ここから先の月山までの周遊コースが
長い梯子のアップダウンに切れ落ちた崖などが連続し、
栃木県で1・2を争う危険な山だと言われています。
月山を廻って来る縦走ルートで、4時間半〜5時間と言ったところでしょうか。
この山を開いた勝道(しょうどう)上人は
天平7年の栃木県生まれで、
空海と同じ奈良〜平安時代を生きた僧侶です。
日光の男体山を782年に3度の挑戦を経て開いた方で、
石裂山は767年に開山したとの事。
つまり日光を開く前にここを開山して行ったということですね。
すごい・・・・
ちなみにこの方、赤城山を開いたという話もあるそうです。
不思議なことにこの山の南西に、
賀蘇山神社(がそやまじんじゃ)と言う名の神社があり、
こちらからの石裂山は、
尾鑿山と書いて同じおざくさんと読むのです。
そちらの神社に伝わる由緒によると
山頂近くの剣ノ峰に、賀の岩と蘇の岩があって、
それぞれ五穀豊穣と医薬長寿の岩として祀られ、
そこから賀蘇山として信仰を集めたのだとか。
今でこそ金属のハシゴや鎖でラクに登る事が出来ますが、
修験者が入った頃はまったくの命懸けだったと思います・・・
すごいです。
もう少し緑が潤って来て、
ヤシオツツジやカタクリの咲く4月下旬ぐらいにまた再訪したいです。
友人の姿が非常に小さく見えて、
結構な高さを感じます。
下りは悪いので注意が必要です。
本殿(下宮)の前に約15台分の駐車スペースがありますが、
途中の道がちょっと細いです。
ここからすぐ下の社務所(歩いて10分)が遥拝殿となっており、
WCがあります。
今の時期は無人のようでした。
ここに来るまで知らなかったんですが、
「猫侍」の他にも大河ドラマの「義経」 や「犬神家の一族」などの
撮影地になっていたそうです。
実際に見るとすごく小さい神社なんですけど、
とても雰囲気がある場所でした。
新緑の時期からはキレイでしょうね〜〜〜。
JR鹿沼駅か、東武新鹿沼駅からバスも出ていますが、
行き帰り1本ずつしかないのでご注意ください。
6時間あるので、周遊コースに行くには十分な時間ですが、
お散歩で帰るには、ちょっと長すぎる時間ですね。
それとここは携帯が圏外なので、ご注意ください。
さすが秘境です。
そして楽しいお散歩から下りてきて、
今日の目的の温泉に行く前にお茶でも・・・、
と探してぐうぜん見つけたカフェがこれまためっちゃ素敵なお店でした。
何やらいい感じの路地を入っていったら
ウコッケイ!!!!!
自由にお散歩しています〜〜〜〜
路地のいちばん奥は、
アンリロさんというフレンチビーガンレストランのようです。
猫神!?
根古屋路地だから・・・!?
これは良いハーレム
甘いものが食べたくなったので、
手前の「日光コーヒー饗茶庵」さんへ。
おお〜〜〜、居心地がいい〜〜
コーヒーがすごくたくさんあって、
山の名前のついたブレンドが・・・。
全部飲んでみたくて迷う〜〜
民家を改造してそのままお店にしたようで、
すごく寛げます・・・。
お手拭きすら超可愛い
男体山コーヒーとケーキも、
とってもおいしかったです。これは間違いない
友人はここまでで非常に満足して、
もう帰ってもいいか〜〜〜とか言ってました(笑)
そして最後は温泉でドクターフィッシュと呼ばれるお魚に、
荒んだココロとカラダを癒してもらいました。
季節がもう少し進んでGWぐらいにでも、
行ってみるのはいかがでしょうか?
今年のGWはなんと史上最長の10連休!!!
全休にならない人もたくさんいると思います。
関東から日帰り可能な栃木には、
隠れた良いところがまだまだたくさんありそうです。
これからは栃木が熱い!!!
予感がします〜〜〜
ちょっと時間が経ってしまいましたが、登って来ました〜〜↓