今週のお題「遠くへ行きたい」
コロナ自粛もどうやら本日で全面解除になりました!!
新型コロナウイルスの蔓延という、
数百年に一度の大変化によって
人間の経済活動が強制的に停止させられ、
海や川や大気に大きな変化が起こった今、
私たちの活動や生き方に、地球自体の循環や健康と、
震災以来また考え直すタイミングが来ているようです。
そんなこの日に、
世界でいちばん天空に近い場所
をお届けしたいと思います。
真っ青な空に、真っ白な雪をまとった鋭い峰々。
色とりどりの旗が強風に激しくはためく。
ルンタは風の馬とも言われ、
細かい経文が書いてあるんですが、
はためくたびに、風が経を読んでいると言います。
信仰の深さを感じますね。
北緯28度のネパールは、日本だとちょうど奄美大島と同じくらいの緯度にあります。
プレートの造山運動によって海底からあらわれた、
世界の背骨と言われる8000m峰の連なるヒマラヤ山脈。
実は標高の高いところは厳しい寒さですが、
下界はかなり温暖で、緑も豊かな場所なんです。
カトマンドゥのトリブバン国際空港から、早朝ルクラへ。
ここから乗る飛行機は、日本のバスより小さくて、
到着するルクラの空港が急斜面についた超短い滑走路で、
ゲストがみんな
「あそこに着陸するの〜〜〜っ!!!」
と驚愕する顔を見るのが毎回楽しみですwww
この小型飛行機でルクラまで25分なのですが、
トレッキングで行くとざっと1週間かかる距離です。(笑)
いよいよここからエベレストへの道がスタートです。
エベレストに人類で最初に登頂したニュージーランドの英雄エドモンド・ヒラリーと
チベット人シェルパのテンジン・ノルゲイ。
亡くなったのはダージリンなので、
本当にあのテンジンのゴンパなのかは、ちょっと確約出来ません。(笑)
何しろネパールには、同じ名前の人がたくさんいるんです。
長男・次男・三男とかで、名前が決まっていたりします。
エベレストのトレッキングは、10月〜12月初旬が天候も安定し
山がハッキリ見えて美しい。
満開のシャクナゲを見るなら3月終盤から5月にかけて。
空気は白くガスがかかったような感じで、遠望は雲間から望む感じですね。
毎週土曜日に山岳に住む多くの人たちが集まってバザールが開かれる、
クーンブ地方最大の標高3440mのナムチェバザール。
今では立派なロッジやネットのつながるカフェや、
アウトドアブランドのお洒落なお店なんかも出来て、そぞろ歩きが非常に楽しいです。
ここまでは寒さや高山病にそれほど悩まされることもありません。
およそ車輪のあるものはこの道を行くことは出来ません。
すべて人力か、低い場所ではゾッキョ、
高い場所では毛足の長くて寒さに強いヤクの力が頼りです。
バックに聳えるのは、プ・モリ(標高7161m)。
カラパタールから見るエベレストとロンブク氷河。
温暖化のせいか、かなり形が変わって来ているようです。
あの氷河の小さなとんがったギザギザのひとつが、実はビルの3階かそれ以上の高さがあります。
日本で見る景色とあまりにスケールが違うので、
実際の大きさや距離を完全に読み違えます。(笑)
美しい夜明け。
空気がうすく、空に近いため
本当に一刻一刻の景色が美しい。
そしてこれが個人的にものすごい珍獣だと思っているムスクディア(麝香鹿)。
最初見たときは、
キバの生えたカンガルーがいる!!!
と大コーフンしてしまいましたwww
そして標高5000mを超える場所にあるエメラルド色のゴーキョレイク。
左端の飛び石の上を、真っ暗な夜間に渡って来ます。落っこちると死ぬほど冷たいです。
ナムチェからドーレ、マッツエルモを通って来るか、
ちょっと難易度高めですが、カラパタールからチョラパスという峠を越えて来ることも。
あそこに固まっているロッジがこの辺りの人のいるすべてです。
人間の集まっている最終地点。
ゴーキョピーク山頂、標高5357mからの眺め。
チョオユー・マカルー・ローツエなどが展望でき、
そして左手に見えているのがネパールヒマラヤ最大と言われる
ゴジュンパ氷河です。
まさにエメラルドの湖水と8000m峰の連なる
絶景です。
ヒマラヤの夜は当然ものすごい星空と、
星灯りに照らされた神々の座ともいうべき白き峰に囲まれて、
まるで宇宙の中心にいるような気の遠くなるような体験なんですが、
残念ながら私の持っていたカメラでは撮れず。
今度はちゃんと撮ってみたい。
楽しんでいただけましたでしょうか?
遠くへ行きたい。
今めちゃくちゃ遠くへ行きたいです。