おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

バルサとの再会。「風と行く者」

すっごく久しぶりに一気に小説よみました。

精霊の守り人シリーズの外伝「風と行く者」です。

 

 

(すでに出版されて4年以上経ってました・・・)

 

 

精霊の守り人は、18歳でたくさん持っていたマンガ本をすべて処分して、

「もうマンガは読まない」と決めてからかなりな年月(数十年)が経って、

TVも手放していた時期に、たまたまNHKでやっていた再放送ぐらいのアニメを見て、

あまりに良かったのでそれから大ファンになったのでした。

 

高校生当時はマンガに夢中になりすぎて、他のことが手につかなくなってしまったので、

高校と一緒に卒業しようとしてたんですね。

それからほとんど読まなくなって、アニメもずっと見ていなかったと思います。

最近マンガの単行本とか見たら、

「コマも字もちっちゃ!!!」

よく昔はこんなの読んでたなあって思いました。

 

アニメ見てから原作も読んだのですが、

当時はわからなかったんですが、

今ではやはり活字での想像力から出てくる脳内イメージの方が、

豊かな広がりを持っているような気がします。

 

でもアニメは攻殻機動隊のプロダクションIGの神山健治氏の監督作品で、

本当に素晴らしい仕上がりです。

他の原作の守り人シリーズに出てきた第11話

「タンダに花酒を」の美しいナユグ(異界)

との行ったり来たりや、ナユグを見れないバルサが

絶妙にタンダの意志を感じて会話したり、救出するシーンがとても良かった。

そして何より原作にはない第8話「刀鍛冶」のプロットが、

素晴らしすぎて何度も見てしまいました。

 

ストーリーは、水妖がついたとして父の帝から命を狙われる皇子チャグムを

匿って生活しようとするバルサが、戦いの中で壊れてしまった短槍を直すために

訪れた刀鍛冶で、敵の「帝の影」の首領といあわせ、

意図せず過去の話が繋がっていく、というものです。

大好きな回で、この話は最高オブ最高です。

 

このアニメは画面の美しさもそうですが、キャラクターデザインがすごくいい。

 

 

 

実は以前住んでいた国分寺の家のすぐそばに、

プロダクションIGがあるのに気が付いて、

当時めちゃくちゃコーフンしていました。

クエンティン・タランティーノ監督が、

『キルビルのアニメーションを作ってくれ!!!』と国分寺に押しかけたって、ここだったのかああ!!!

とか一人でめっちゃテンション上がっておりました・・・

 

また続編を作って欲しいなあ

「闇の守り人」はとても見たい。

 

 

実は守り人シリーズの「天と地の守り人」編は、

あまりに戦争が壮絶になって行くので、買ったものの今だに読めていないのです。

あと登場人物の名前が覚えきれなくなっている(汗)

 

 

この「風と行く者」では、

バルサの養い親で元「カンバル王の槍」と言われる武人の頂点にいた

ジグロ・ムサの恋愛?と思われる話が出てきてなんだかホワッとしましたが、

実は逢引の間中ジグロはバルサの話をしていたそうで、

実際のところ彼の娘と思われる人物も、

そうと明言されてはいないところがにくいところです。(笑)

 

20年前、バルサがジグロと請け負った護衛の仕事を

再び請け負うことになる展開から、

どんなに強かったり、美しかったり、悲しく酷いたくさんの物語も、

いずれみんな消えて行く、というところが

ものすごく年齢的にも骨身に染み入るように共感しました・・・。

 

年齢的なものもそうですが、

上橋菜穂子先生には、武術が好き、ネイティブな人たちとその生活や歴史を

実地でのフィールドワークで学んでいったことなど、

非常に親近感を覚えることが多いので、

見ようとしている方向が近いと勝手に思っています。

 

外伝の「炎路を行く者」も、本屋さんにあったので、

読んでみたいと思っています。

 

 

 

 

 

守り人シリーズに出てくる美味しそうな

「バルサの食卓」の料理を作ったキャンプ。

またやりたいと思っています。

 

www.nekosippona.com