おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

雪と氷のオオカミの山。

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2月最後の日。

やってきました、雪と氷に包まれたオオカミの山。

 

 

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翌日から雨の予報で気温が徐々に高くなっていく

まさに境目のこの日。

 

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オオカミが子育てをしたり、

縄文人のキャンプ痕があったというこの地。

 

以前より伐採が進み、手が入り始めた感じがします。

 

 

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もちろん私の行くところは、

いつでもヘッドランプは必需品です。(笑)

 

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結晶化していて、ライトが当たるとキラキラ輝く洞窟の壁。

 

 

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冬と春の、本当に境目です。

 

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浸み出しや滝はまだ凍結して、氷柱をつくっていました。

 

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落ち葉の下は、完全に凍結しています。

先日のブログ記事をみて、

軽アイゼンと滑り止めを両方買ってお持ちになってくださいました。

これがあれば怖いものなしです。(笑)

 

 

www.nekosippona.com

 

 

www.nekosippona.com

 

 

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とつぜん上の方から音がして、

すごい勢いで大きめの石が跳ねながら降ってきました。

 

この春先の気温が緩む時期や雨の後は、

落盤や落石が起きやすいので、非常に要注意です。

 

こういうこともあるので、

自分の位置を森中に知らせながら、

周りの音を掻き消してしまうような熊鈴は、

私は好きではなく、つけたことがありません。

 

周りの気配の変化を感じられるようにしていくことが、

すごく大切で安全に繋がると思っています。

 

 

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もうほんとにきれいです・・・・。

 

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この氷の回廊ももうすぐ見おさめですね。

 

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かつてオオカミたちも水場にしたであろう

清めの滝です。

 

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この山の神様は、

もともと大口真神と言われるオオカミそのものでした。

 

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この樹も大分様子が変化してきているようです。

 

 

 

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この山は巨樹が多いのですが、

この反時計回りに巻きあがった不思議な巨樹から先は、

残念ながらまったく雰囲気が違っていて、

ここまでが昔ながらのままの場所だよと、

教えてくれているかのようです。

 

 

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ここより少し上で、

落ち葉の下を動きまわる小さな動物を見つけて、

同じように興味深そうにじっと見られていましたww

 

 

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山の麓は落ち葉の下や土が凍結しており、

山頂はまだ雪が残っています。

 

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軽アイゼンと滑り止めの違いを、

いろいろ試して体で感じていただきました。

どんな場所でどちらを使うべきか?の

よい練習になりました。

 

着脱の速さが両方とも非常にGOODです。

この二つがあれば、行ける場所やシーズンが

ぐっと増えまくりです。

(たくさんのご購入、ありがとうございました!!

 ぜひいらして使ってみて下さいね)

 

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ヤマガラやゴジュウカラが、元気に餌をもらいにやってきます。

 

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 秩父湖もまだ、ほぼ全面凍結!!!!

ほえ~~~~

 

 

奥多摩から秩父にかけては、オオカミを祀った神社が多く、

実は最近でも目撃報告などがあり、

非常に深い自然が残っている場所なんです。

人が入るのが難しい場所こそ、

彼らが生き残る可能性のある場所。

 

 

 

たまたま何年か前もお客さんとご一緒の時に

「オオカミフォーラム」が神社で開催されていて、

後日その報告書を分けていただいたことがあり、

ニホンオオカミとはどのような生き物だったのか、

いまも本当に生き残っている可能性があるのかなど、

自分なりに興味を持って考察したり、

少しずつ調べたりしています。

 

 

この報告書には、

つい数十年前、今回訪れた場所の洞窟付近から、

「ヤマイヌ(オオカミ)の子を取って来て育てた」

「飼っていた他の犬たちとはまったく違っていた」という話や、

 

多くの目撃証言が

「シェパードのような大きさだった。一目で犬ではないとわかった。

 人などまったく意に介さず、怖ろしかった」

「犬が飛べないような高さを飛んで消えた」

などとあって、

それまで剥製として残されていたニホンオオカミはとても小さく、

それらの相違を非常に不思議に思っていたのですが、

 

 

「お祖母さんが、オオカミは二種類いると言っていた。

 夜山をひとりで歩いていると、

 いつのまにか後ろにオオカミが付いてきていて、

 家につくとお礼を言って食べ物をやると帰って行く

 大きな送りオオカミと、

 小さくて群れで暮らすオオカミがいる。」

 

という証言があることを知って、

後者がヤマイヌと呼ばれたのではないか、

また送りオオカミの(たぶん)語源の意味が、

実際はまったく逆の意味だったというのは、

本当に頭を何かにぶつけたかのような衝撃でした。

 

 

 

この場所に行くといつも、

かつて駆け回っていたであろうオオカミの姿を想像するのですが、

実はいまだにこの周辺での目撃例や、

遠吠えを聞いたという報告が絶えずあるらしいのです。

個人的にはこれだけ人間が入るところで本当かなと思うのですが。

 

 

出来ることなら生き残っていてほしい・・・・

切に願います。

 

 

 

この山から戻った翌日、

なんとタイムリーに素晴らしい本を2冊書店で見つけました。

 

ニホンオオカミは消えたか?

 

ニホンオオカミと思われる動物と出会い、

撮影に成功し、そして生涯かけて追い続ける八木さんという方が

(オオカミフォーラムを主催した方)

今まで調べ積み上げてきた証言や目撃報告に始まり、

なぜ、いつ絶滅したと判断されたのかや、絶滅したとされるまでの経緯、

エゾオオカミとニホンオオカミの違い、

残されている剥製の真偽や、イヌとオオカミの決定的な違い、

繁殖の仕方や発情時期、習性の違いからのオオカミ犬の存在の可能性や

ヤマイヌ・オオカミ・秩父野犬という呼び名の経緯など

 

上記のオオカミフォーラムの内容に、

様々な新事実が足されていて、

息をもつかせぬ内容で、

あっというまに読了してしまいました。

 

自分が以前に知っていたことより、

日々たくさんの方々の研究や検証が深まっているのを感じました。

そして海外からの外来オオカミを輸入して日本の野山に放す

という議論についても、考察されています。

 

私個人は、なぜニホンオオカミとエゾオオカミも共に

いなくなってしまったのか?

ということをきちんと解明しないうちは、

時期早尚な気がしてなりません。

 

そして一方で神と祀り上げながら、オオカミという生き物を、

ご利益のあるという毛皮や頭骨、牙や爪のために殺し、

結局都合よく利用したのではないだろうかという疑問を、

どうしても捨てることが出来ません。

 

 

狂犬病の媒介が、絶滅の大きなきっかけだったと

言われていますが、

北海道でも本州や九州などでも

人間を介して同時期にほぼいなくなってしまったのは間違いないことであり、

ニホンカワウソも姿を消し、

今や国内最強の大型動物クマにも、

正確な調査より頭数のコントロールということで、

予察駆除という人の手がいつも迫っています。

 

それは襲われたり、作物の被害にあえば

こちらも死に物狂いになります、当然です。

けれどオオカミなんて危険だし怖いし、

人の利益の邪魔だからとやってきたことが

完全に生態系のバランスを崩し、

返って人間の手に負いきれない不利益を引き起こしているのが現実です。

 

そしてそれは他のすべての動物に対しても言えることで、

その態度を改めることなしに、

ここにいなかった動物を連れてきても、

また何らかの問題を引き起こし、

人のためにならないという理由で、

殺してしまうことになるのではないかと危惧しています。

 

これらの本は ニホンオオカミに興味のある方、

秩父や奥多摩の山やこのルートに魅かれる方には、

ぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

 

 

ニホンオオカミの最後 狼酒・狼狩り・狼祭りの発見

 

 

 

 

シンリンオオカミや北極オオカミなどの数種類の群れを飼育し、

そのリーダーになった人の記録は昔読んでいたのですが、

このショーン・エリス氏は、野生のオオカミと2年間暮らしたという男性です。

まだ実は読了していないのですが、

オオカミに魅かれ、その中で平和と安らぎを見だした一人の男性が、

自然と人間の世界のはざまで苦しみ

人間の世界に戻らざるを得なかった彼は、「ウルフパック・マネジメント」という

オオカミと人間の世界を繋ぐ活動を始めたのだそうです。

 


A Man Among Wolves

 

 

犬とはまったく違う野生オオカミの行動、

今まで言われてきたことの真偽を知り、

どのように人は野生の動物と共生できるかは、

ひとえに私たちの自然への本当の理解と、

傲慢さからの脱却にかかっていると思います。

 

 

狼の群れと暮らした男

 

 

 

 

ある日とつぜん現れて、犬たちと遊び、

人々から愛されたロミオと呼ばれたオオカミ。

この奇跡のような出会いを

そのままにしておけなかったのは、

二人の若者でした・・・・

 

ロミオと呼ばれたオオカミ