大昔、富士山をガイド中に宝永火口を通った時のこと。
休憩を終えて歩き出したときに、
なにか一瞬光るものが目に入って、
いつもそういう時は止まってマジマジ見る時間がないので、ぱっと拾ってポケットに入れて、
あとからゆっくり「なんだったんだろう?」って観察するんですが、
あれ?
これって水晶の結晶じゃないかなぁ?
持ち歩き用のミニのルーペで見たところ。
綺麗な結晶構造が見て取れます。
溶岩にこのようなものがついているのを初めて見ました。
今はどこもその場所では拾い物や持ち帰ったりしてはいけなくなりましたが、
北アルプスの水晶岳では母岩の黒い水晶や
五竜岳ではすごく小さなクリアクリスタルが落ちていたりしました。
初めて山で水晶に出会ったのは、
昔屋久島で沢登りをして下山にかかった時、
厚めのガラスの破片のようなものが、半分土に埋まっていたので
「こんなところにゴミを捨てる奴がいる!!💢」
と思って、下山してから捨てようと歩きながらポケットに入れて、
数時間後に宿でびしょ濡れのカッパや道具を整理していたときに
思い出して洗ってマジマジと見てみたら、
・・・・どう見ても水晶でした。
それもかなり大きめの。
すごくびっくりしました。
よくよく考えたら、当時の屋久島は今のようにたくさん人が入る場所ではなく、
しかも一般の人が気楽に入るルートではなかったので、
ゴミなんかそんなところに落ちているはずはほぼ無いのでした。
本州だと、古くからのルートでも
山びとの廃棄した一升瓶やら、
昔の山登りの人たちの宴会の後やらを見ることが多いので、
点在する人工物っぽいものを見ると、
「またこんなところにゴミ捨ておって💢」
と思うのがいつもの習慣でした。
かなり後になって自分でも山に鉱物を探しに行く石屋さんに
見てもらったところ、
「屋久島の水晶の話は聞くけど、初めて見ました!」
と言っておられました。
私も出るという場所を聞いたことがありますが、
しょっちゅう崩壊しているところで、
そのために足を踏み入れたことはありません。
ちなみに屋久島は海底隆起した花崗岩の島です。
水晶(ロッククリスタル)は石英(クオーツ)の仲間。
石英はケイ酸(SiO2 ケイ素+酸素)を主成分とする鉱物。
二酸化ケイ素が、マグマの熱で溶かされ、
急速に冷えて固まると、小さな結晶になります。
ゆっくり冷えれば大きな結晶に。
花崗岩のあるところに水晶ありですが、
実は屋久島は火山ガラス、黒曜石もあるのです。
出会いは本当に不思議ですね。
特に美しいものとの出会いは、全身でワクワクします。
でも実は、
わざわざ遠くの山に行かなくても、
近くの公園の砂や、アスファルト道路の上や、
ちょっとした路地の地面なんかに、宝石と変わらない
美しいミクロの鉱物の世界が広がっています。
あまりに素晴らしいので、みんな見て欲しい・・。 https://t.co/3Rv2hFJmrZ
— ねこしっぽな@mountainguide (@amoamoi2012) 2021年2月6日
この方の写真があまりに素晴らしいので、
いつかこの記事を書きたいなとずっと思っていました。
美しいものは本当はあなたのすぐ近くに。
TSK キーホルダールーペ 倍率15倍 レンズ径12mm 日本製 RX-15S
私が普段使っているのはたぶんこれ。
アブラムシとかこれで見ると、
実はものすごくグリーンが綺麗で、
黒目がちっちゃくて可愛いのがわかります。
先端の透明なレンズガードのところに
虫や鉱物などキープして観察できて優れものです。
砂なんて見てしまったらもう・・・・。
これひとつで、見る世界が結構変わりますよーーーー!!!
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40倍でLEDライト付き・・・、
これも次には買いたいタイプ・・・。
ヒスイをちょっとだけ探したお話はこちら。