国分寺の湧水のすぐそばに結構長いあいだ暮らしていて、
その近くには万葉植物園があって、
よくお散歩の時に寄っていました。
平安時代の万葉集に出てくる植物が植えてあって、
その植物が詠われている和歌の説明があったりするのですが、
季節折々の花や、花屋さんではあまり見ない在来の花や木々を知ることができて、
湧水からあの周辺はなんだかとてもホッとすることができる場所でした。
千葉に来てふと地図で同じく万葉植物園があるのに気がついて、
先日訪れて嬉しい出会いがありました。
そして驚いたことに、
ずっと探していた花がここにたくさん咲き乱れていました!
むかし高尾山の外れで初めて見てから、
あまりの美しさに驚いて、山でもずっと探していた花なのです。
正直私はドクダミがあまり得意でなく、(特に匂いが)
この花を見つけたときは本当に驚きました。
なのでここで出会えたときは、もう感動の嵐。
しかもものすごくたくさん咲いていて満開です。
手入れをされていた職員の方にいろいろ伺うと、
八重咲きのドクダミは突然変異のため、種子をつけないのだそうです。
どうりでどんなに探してもあれから一度も見ることがなかったはずだ・・・。
山の植物はキレイと思って移植しても、
気候が変わったりさまざまな条件でいつの間にか姿を消してしまう。
とくに山野草などの植物は繊細で、
自分の庭などで増やそうとしても、難しいことがほとんどです。
出会えるときは本当に奇跡のような一瞬なのです。
来年同じ場所で出会えるかはわかりません。
帰り道、
道路にこれもあまり見たことのない花が咲いていました。
千年も前から野に咲く花や木を愛でて歌に詠み、
その歌と花が千年後の私たちにも届くなんて、
思えばなんてすごい話なんだろうかと思いました。