先日山ガールの皆さまと、
紅葉の榛名山を堪能して来ました!
みなさん、榛名山というとこの榛名富士の美しい姿を思い浮かべると思いますが、
蔵王とか赤城山と同じく、実は榛名山という山はありません。
上から見るとよくわかるのですが、
火口湖の榛名湖を中心に、巨大な火山のカルデラの外輪山で構成されており、
みなさんが榛名山といって思い浮かべる榛名富士は1390mで、
最高峰は西側の掃部ヶ岳(かもんがたけ1449m)です。
掃部ヶ岳は短時間で登れますが、割と急登な上、道が黒土だったり
丸太の階段が使えなかったり結構悪いので、足拵えは底のちゃんとした登山靴が
オススメです。
道は結構な斜面です。
榛名山は上毛三山(赤城山・妙義山・榛名山)のひとつで、
なんだか穏やかな山容のイメージですが、
ここも大昔は大噴火を起こした火山です。
渋川市に金井東裏遺跡という、榛名山の麓に古墳時代の遺跡が出ているのですが、
大昔の榛名山と人間のドラマが垣間見える、非常に興味深いものが出土しています。
6世紀初頭に二ッ岳の噴火で火砕流の直撃で被災した集落の跡なのですが、
祭祀を行った遺跡の他、甲(よろい)をつけた人物・首飾りをつけた妻と思われる人物・
そして幼児と乳児と思われる頭骨が発見されました。
甲(よろい)をつけた男性は兜をかぶり、榛名山に向かってうつ伏せに倒れており、
噴火した榛名山二ッ岳に向かって、鉾と弓矢を持ち、立ち向かう姿で発見されました。
山の神の鎮めを司る村長だったのか、
家族ともその場で火砕流によって一瞬で命を奪われてしまったようです。
このところ日本を始め世界中で噴火や地震が頻発していて、
小笠原諸島の海底火山噴火や阿蘇山中岳噴火、千葉県北西部、和歌山、東北、
能登半島の地震、アフリカコンゴのニーラゴンゴ火山、
スペインカナリア諸島のラ・パルマ島の火山の大噴火は、
収束の兆しを見せません。
明らかに活動期に入っていると感じさせられることが多いのですが、
御嶽山の噴火などを見ても、はっきりした前兆もない場合も多く、
いつどこで何が起こっても不思議ではないという気持ちは、
いつも持っていたいものですね。
榛名山はこの外輪山の周辺が大変興味深く、
個人的にぜひ訪れていただきたいのは、榛名神社です。
非常に変化に富んだ景観をいただく神社で、
流れ下る滝や、ご神体の巨岩、風雅な古式ゆかしい社殿など、
ちょっと他では見たことのない雰囲気です。
11月15日〜12月18日まで、社殿保存改修工事のため
参拝ができないようです。
なんて美しい繊細な彫刻!
榛名山のイメージ、かなり変わったのではないでしょうか?
とても印象深い神社ですので、
お近くに行かれた際は、ぜひ参拝されて見てくださいね!