おきらくごくらく。

山と自然と不思議。日常のあれこれの雑記ブログ。

立春。龍の神社と磐座の神社

節分翌日の立春に、

今年の吉方位にあたる龍の神社と磐座の神社にお参りに行ってきました。

 

泉神社

 

 

昨年半月板を切って、骨切り手術をして約5ヶ月。

まともに歩けなくなって7ヶ月。

節分から年が切り変わるベストなタイミングで、

昨年も初詣にご一緒した友人夫妻と。

なんと楽しみすぎて?前の晩ほとんど眠れなかったという・・・

(小学生か!?)

 

 

大甕神社(おおみか神社)

 

しかもこの二社は距離的にもすぐ近く。

午後から晴れてくる予報だったので、

まずは大甕(おおみか)神社に伺いました。

正式名称は大甕倭文神宮(おおみかしづ神宮)

 

鳥居のしめ縄を見てまず驚きました。

この形、未だかつて見たことない。

 

ここは磐座の頂上に本殿があり、非常に興味深い由緒があって、

昔この地にいた甕星香々背男(ミカボシカガセオ)という星神が

鹿島神宮のタケミカヅチと、香取神宮のフツヌシノオオカミという

アマテラスの命を受けて東国を征服に来た二神にも平定できずにいたところ、

タケハツチノミコト(倭文神武葉槌命)が、この磐座「宿魂石」に封じた、

という伝承があるのです。

 

またタケハツチノミコトは天羽槌雄神とも呼ばれ、

アマテラスの天の岩戸開きの時に、

祭祀の道具である織物(比礼?)を織った神だそうで、

倭文(シツ)というのは日本古来の麻・栲(たえ、カジやコウゾの繊維で織った布・

しろたえ)のことで、この職業の人々を倭文氏(シトリ)とも呼ぶそうです。

 

つまり主祭神はタケハツチノミコトという織物の神で、

磐座に荒御魂を封じられたミカボシカガセオという地元の星神とともに、

祀られているということになります。

 

 

大甕神社

 

 

まだ階段の上り下りも出来ないので、

登れそうなところをそろそろと選んで登っていくと・・・・

 



雄鶏

 

何か来る!と思ったら、進んでいくルート上に、

とつぜん5羽の立派な雄鶏が姿をあらわしました。

 

 

雄鶏

 

えっ、待って・・・

どんどんこっちに近づいてくるんですけど・・・。

 

コッコッコッコッ

 

雄鶏

 

 

つっつかれるかと恐る恐る話しかけてみたら、穏やかな鳥さんたちで、

しばらくお互いに挨拶をしているような感じになりました。笑

 



磐座

 

 

お、見えた。



大甕神社本殿

大甕神社本殿

茨城は御岩神社といい、独特の雰囲気の磐座が多いのですが、

この大甕神社もカンブリア紀の日本最古の地層なのだそうです。

 

ちなみに元々は日立の研究所あたりにあった本殿を

この磐座に移したのが水戸光圀なんだとか。

 

 

大甕神社本殿

 

ちょっと面白かったのは、

この本殿の正面に、立ちやすいようにちょうど良い石が敷かれているのですが、

ここに立つとお腹の中心がストンと下の深い岩盤に繋がる感じがしました。

何というか、しっかり真っ直ぐに立てているという不思議な感じ。

それで目印に石が置いてあるのか、単なる偶然なのか。

御岩神社とか他では感じたことのない感覚でした。

 

行った方はぜひ試してみてください。

だから何だということはないのですが。笑

感覚的に特徴があって面白い体験でした。

 

 

参拝してヨロヨロしながら岩を降りてまわってみると、

非常に珍しい巨樹が。

 



大甕神社の巨樹

まるでウロコみたい・・・。



大甕神社の巨樹

初めて見ます。珍しいなあ・・・

 

 

大甕神社本殿

 

大甕神社磐座




境界石

おっ




境界石

境界石

これは縁切り石と言われる「境界石」で、

 

波留部由良由良止波留部 はるべゆらゆらとはるべ

布留部由良由良止布留部 ふるべゆらゆらとふるべ

 

と書かれたお札をいただいてこの呪言を唱えながら石をくぐり、

お札を貼って縁切り祈願をするようです。

 

ニギハヤヒが授かったという死者蘇生するほどの言霊「布瑠の言」が、

悪縁切りにも効果を発揮するのかも知れません。

 

これだけあると迫力ですね。

 

 

5匹の雄鶏たち

 

くだってきたらまた偶然にも雄鶏さんたちと遭遇。

「わあ、お見送り!? ありがとうございます〜〜」

なんて盛り上がりました。笑

 

どうやらこの鶏たちは、天然記念物の東天紅鶏のようですね。

天岩戸開きの長鳴鶏と言われています。

すごく美しい姿や羽を持っていて落ち着いていますね。



大甕神社

 

古代、この磐座は大甕とされ、

大和朝廷とそのまつろわぬ国の境界としての目印だった、

というように書いてありますね。

 

 

ちょうどお昼になったので、

いろいろ調べて近くの鈴木食堂さんへ。

 

鈴木食堂

鈴木食堂

 

人気の定食屋さんのようで、少し待ちましたが

駐車場も広いし、定食はとても美味しかったです。

房総からこの辺りは、黄金アジフライがふわっふわでとても美味しいので、

ぜひ試してみてください。

 

 

 

さて、午後からいちばんの目的だった泉神社へ。

 

泉神社参道

泉神社参道

最近評判の神社とあって、

駐車場もいっぱいになるぐらい人が訪れています。

前日の節分は追儺の行事があったそうなので、

きっとすごい人出だっただろうなあ・・・・(汗)

 



由緒書き

 

この神社の森は御岩神社と同じく、

奈良時代に書かれた常陸国風土記にすでに記されているそうで、

「湧き出す清水は、夏冷たく、冬暖かく、

 夏にはあちこちの郷から人々が酒と肴を持って、憩い遊び楽しんだ」

とあります。

 

当時はきっともっといいところだったんですねえ

 

もともと神社などができる以前は、

地元の方々が持ち回りでこの森と泉を守り、

泉と森と住まう神を信仰してきたようです。

 

 

狛犬の壁画

可愛い狛犬、獅子?

 

 

拝殿にお参りして人々がそぞろ歩く方に行くと・・・

 

湧水「密筑の大井」

 

あそこだ・・・・

 

 

泉の脇には、神主さんが声を聞いて見つけたという

龍の姿の巨樹が。



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泉神社 大井

 

遠目にもエメラルド色が神秘的ですね・・・

水面は静かに見えたのですが、

実は毎秒数トンという水量の清水が延々と湧き出しているのです。

はるか上古の時代から一度も枯れていないとするとこれは凄い。

よくみると湧き出しているところは、白い砂のように見えます。

この辺りには見ないもののような・・・。

不思議です。

 

 

東日本大震災の時は、1週間ほど濁りが出て

その後再びこのように美しい姿になったのだとか。

 

 


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数年ぶりにyoutubeに、頑張ってアップしてみました!笑

 

 

泉神社 大井



水に触れられるところまで行って、

自分のお守り石を洗わせて頂いたんですが、

とても温かく感じてびっくりでした。

湧水にはよく触れているんですが、ここまで温かいのは初めてでした。

 

 

 

厄玉

 

そしてなんとここには、厄割玉というものがありまして・・・、



厄割玉


自分の厄を籠めて、

この「厄」の字が逆さまに彫られた石にぶつけて割るのです。

「えいっ」

友人がこの時の様子を動画で撮ってくれていたのですが、

怨念こもりすぎていて見て笑ってしまいました。

 

この他にも「目洗の泉」がすぐ横にあり、

順番を待って目を洗い、参拝させていただきました。

楽しかった。

新しいイベントがたくさんある感じですね。

 

泉神社縁起と龍のおみくじ

泉神社縁起と龍のおみくじ

 

厄割玉と、その隣にあった龍の根付の入ったおみくじを頂きました。

 

「大吉の第9番」

他弓引くなかれ  他人の弓を引くな

他馬乗るなかれ  他人の馬に乗るな

他非弁ずるなかれ 他人の非を弁ずるな

他こと知るなかれ 他人のことを知るな

 

なんとなくわかったような気がしてそのまま忘れてしまうのが

私の悪い癖なので、

どのような意味なのか一応調べてみると、

「無門関」という南宋の禅僧、無門慧海によって編まれた考案集の、

質問に対する俯瞰した漢詩の一節で、

「周りのことに意識を集中しすぎたり、振り回されることなく、

 真の自己の究明に努め、それを見失ってはならない

という感じの意味のようでした。

 

だいたい最初に感じたイメージと同じでしたが、

なかなか手痛い指摘なので、肝に銘じておかなくちゃ。



泉神社縁起と龍のおみくじ



美しいですね・・・

上古の昔、霊玉がこの地に落ちて、そこからこの霊泉が湧き、

泉川と呼ばれ霊玉を御神体とする

 

 

泉神社自体は、想像していたのと違って大きくはないのですが、

片側がはけ(崖)になっていて、この地形と湧水に関係があるのだろうと思いました。

 

すぐ横には地元の方々と市が協力して作ったという「泉が森公園・イトヨの里」

という泉から湧き出た清流の流れる親水公園があり、

非常に気持ちの良い場所でした。

日向ぼっこしながら何時間でも見ていられそう。

ここも元々が泉が森の一部だったんでしょうね。

 

 

泉が森公園のロウバイ



イトヨの里の清流



綺麗ですねえ!

 


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水中も見てみました。

 


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頑張って探したのですが、

残念ながら希少魚イトヨの姿は見ることが出来ず。

でも暖かい日差しに良い香りのロウバイ、

清流にそよぐさまざまな種類の水草にカワセミまでいて、

非常に寛いだ時間を過ごすことが出来ました。

ぜひ寄ってみてください。

 

 

アヒルの親子の石像

ど、どこかで見たことあるような・・・・。

 

 

 



日立灯台

 

帰りは海が見たくなって、すぐ近くの日立灯台まで行ってみました。



日立の海

 

お天気が良くなったおかげで、何時間でも見ていられそう。

やっぱり海はいいなあ〜〜〜

必ず毎年海に入らなくっちゃやっぱりダメだなあ・・・、

自分の中の何かが枯渇していく気がする。

 

泉神社も大甕神社も、こんなに海のすぐそばにあるとは。

昨年の初めはここからすぐ南の大洗磯前神社で日の出を待ったのですが、

まったく雰囲気の違う場所で、驚きです。

中間には、ネモフィラで有名な国営ひたち海浜公園があります。

日立という場所のイメージはかなり変わった気がします。



立春の夕陽

立春の夕陽

 

翌日は大寒波の大雪とともに、

吹雪の中の雷という、

凄まじい天気となりました。(汗)

 

翌日の大雪。



 

 

最後に、

泉神社は泉へのお賽銭の投げ入れを強く禁止していますが、

人気上昇とともにやる人が後を立たず、泉の水質の悪化が懸念されています。

神社だけでなく、さまざまな神聖な場所に硬貨をねじ込んだりする行為は

日本人の悪癖になっているので止めましょう。

逆に自然を無視したバチあたりの行為と思えます。

何がその場所にとってのベストなのか、

一方的でない本当の優しさが求められる時代になっていると思います。

何卒よろしくお願いします。

 

 

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ここも秩父のすごい龍の神社でした。

何が凄いかは、ちょっと説明しにくいのですが、

実際に体験してみて欲しい場所のひとつです。

 

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