3月末、カタクリと桜の山を見るために、
お客様と関東の山に行ってきました〜
今年は観測史上もっとも早い桜の開花だったそうで、
3月11日の広島の開花宣言に始まり、
12日福岡・東京・松江・長崎と開いて行って、
私のいる千葉県の北部でも、24日あたりに満開になりました。
東京の西部にある高尾山でも、
ツツジや桜がちょうど満開となりました。
前夜から朝方まで大雨だったので、
本当に素晴らしい天気に恵まれました!
大天狗、太郎坊でしょうか。
数年前にこんな施設が出来ました!
高尾山は標高599m。
中は広々として、1階には綺麗なトイレ、素敵なくつろげるカフェやグッズもあります。
一輪草やニリンソウの違いなど、並んでいるとすごくよく分かってとても良いです。
何しろ片方は有毒、片方は無毒です。
高尾山の歴史は9400万年前の後白亜紀に、
海底隆起したところから始まり、
744年ごろ聖武天皇の勅命により、僧行基が薬王院を開山し、
この時より「殺生禁断」とされ、自然が保護されてきたそうです。
その後、北条氏康が手厚く信仰し保護、
北高尾山稜に八王子城を築いた三男氏照にもその信仰が受け継がれ、
「高尾山内の竹林一草足りとも、
みだりに伐った者は首を切る」
との厳しい保護により、現在のような自然の宝庫が残りました。
ちなみに八王子城は戦国時代最後の山城と言われ、
氏照が小田原城にいるときに、豊臣秀吉に1日にして攻め落とされてしまいました。
現在は発掘と修復工事が進み、氏照が見ていたであろう岩を配した庭が
そのまま復元されつつあります。
私のお気に入りルートです。
高尾山の植物は1200種以上と言われており、
冷温帯と暖温帯の植物や多種にわたる動物たちが共生する、
自然の宝庫と呼ばれています。
よくイギリス全土の植物が1500種、ヨーロッパ全土でも2000種類ぐらいと
言われている中で、一度自然を壊してしまった場所、
結果的に人の手を限定的にしか入れずに厳しく守ってきた場所では
種の多様性や土壌の細菌などに大きく違いが出るのでしょうか。
人間の存在と意識が世界を早く大きく変えるのは間違いないですね。
このミュージアムでは、高尾山でのマナーやルート、知られざる魅力や歴史などが、
ムササビの”むっさん”のレクチャーで楽しく学べるようになっています。
なかなかレアキャラです。(笑)
TAKAO599MUSEUMのプロジェクションマッピング。 pic.twitter.com/uf8zgRRHpE
— ねこしっぽな@mountainguide (@amoamoi2012) 2021年3月31日
準備中で見られなかったけど、きれい・・・・。
そしてカタクリの花を見るためにやって来ました
栃木県の三毳山(みかもやま)。
この日は雨の降る予報で薄曇りでしたが、
桜が素晴らしく満開で、
はらはら本当に吹雪のように散る姿に、
歓声が上がっていました。
「こんな風にカタクリと桜が同時に見られるなんてなかなか無いよ!」
と道の駅のおじさんが言ってました。
いつもの時期ならカタクリは終わっていて桜はまだまだ。
今回はカタクリの里は下部は少し盛りがすぎていましたが、上部は満開でした。
なんてラッキー。
カタクリの花がつくのはようやく7〜8年目。
地上にいるのは2〜3ヶ月と言われています。
夏には枯れて葉を落としてしまい、休眠中に少しずつ少しずつ根っこに
栄養を蓄えていくのです。
ニリンソウが多かったのですが、一つだけ大きな一輪草がありました。
キンポウゲの仲間は有毒なものが多いのですが、
ニリンソウが唯一無毒で食べられるとされています。
ニリンソウと言っても、一輪だけ花をつけているものも多く、
葉の真ん中から花を咲かせているのがニリンソウ。
一輪草は花が大きく、葉の切れ込みが深いのです。
TAKAO599MUSEUMの展示はとてもわかりやすかったです。
そして茨城県の筑波山。
男体山と女体山の二つのピークを持つ双耳峰です。
男体山に登る途中の男女川の源流近くに立つ巨樹。
そして今回は男体山から女体山へ向かう途中で、
カタクリの花が満開でした。
筑波山では4月1日からカタクリ祭りがありますが、
今年はやはり早くみな咲き出しているようです。
男体山871m、
女体山877mで、女体山の方が6m高く、
巨岩がたくさんあって展望も素晴らしい、非常に面白い山です。
眼下に広がる関東平野と霞ヶ浦。
まさしく絶景です。
上の薄い岩が今にも落ちそうです。
筑波山の青いキクザキイチゲ。
ちょっとショウジョウバカマを思わせる花びらで、
普通は白いものが多いのですが、筑波山では青くてとても美しい。
カタクリと一緒に撮りたかったなあ
また来年会えるでしょうか。
春を告げる花たちはほんの一瞬の出会いで、
また一年後を待つことになります。
特に野生のものは、また同じ場所に同じように生えてくるかはわかりません。
いつの間にかその場所から消えていってしまうことも多いのです。
そんな春をいつも満喫したいと思っています。